公式 機動戦士ムーンガンダム 5巻 感想 レビュー
U.C.0092 福井晴敏 虎哉孝征 考察 ネタバレ リメイク記事
目次へ。これまでの感想はこちら 前回はこちら




次巻、アムロ駆るディジェvsムーンガンダム!!
ジオンが支持されず、敗れた理由を凝縮した巻
ジオンNT主義、オールドタイプへの差別意識
また、リナート達を騙して巻き込み
手段を選ばない戦い方
これが次世代がやってはいけない事
ミネバが変えたい古きジオンそのものか
■吠えろFAジムIII
筋金入りのオールド、一般パイロットウバルド
彼の視点を通じて、“だから憎まれた”と
宇宙世紀を振り返る巻か
過ちを顧みて、より良い未来を考える巻なのね
ミネバ、影武者との示唆も深まる!!
・あらすじ
…リュース少佐が偉い理由
・第23話「“ガンダム”という伝説」
…アムロ・レイの現状
…ムーンガンダム!行きます!
・第24話「卑怯者のすること」
…ミネバ奪還作戦
…戦士長、リナートが本当に好きな人
・第25話「パーフェクト・ワールド」
…ムーンガンダムの弱点?
…ある「連邦国民」のモノローグ
・第26話「ジオンのやり方(前編)」
…白兵戦、連邦ラウロ艦長の決断
…ユッタに迫られる決断
・第27話「ジオンのやり方(後編)」
…リュース少佐に必要なもの
…ミネバへの提案
■登場メカニック
・RGM-86RF・FA ジムIIIパワードFA〈ブルドック〉
…ラー・ザイム隊の最終兵器!!
・余談 ムーンガンダムの弱点?
…サイコミュを外付け化した弊害
・機動戦士ガンダムUC RE:0096 感想
機動戦士ガンダムNT 感想
これまでの感想
※MS設定などは未収録
・3ページ目へ
・6/6ページ目へ
・過去記事ページ

グレミー・トト同様、作られたザビ家後継者?
■あらすじ
U.C.0092。“指導者の血統”リュース少佐が合流
ネオ・ジオンは、ムーン・ムーンと協力を確立
ミネバ奪還へ、ムーン*2戦士隊も白兵戦に参加
頭を換装した「ムーン・ガンダム」で
ラー・ギルスに偽装をかける
ラー・ギルスは白兵戦に敗れ、籠城へ
ユッタは連邦兵ウバルドと感応
外の世界の歴史、生きる懸命さを知る
ジオンはミネバを要求、毒ガスで連邦艦を脅す
そこに連邦軍アムロ・レイ大尉が現れ…?
※トップに戻る



搭乗艦の長、マシアスにぼやかれるアムロ
■第23話「“ガンダム”という伝説」
現在はブライトと別、ラー・ザイムに搭乗
その艦長に「事情を話せ」と、疑われる
艦長の悩みは、ロンド・ベルが寄せ集めな事
エゥーゴ、カラバ解体後のあぶれ者
戦力的に不安
なのにアムロがいるせいで任務が来たと
艦長は現実主義者なんだのう…
アムロが居れば勝てる、なんてアホじゃない
手柄でなく平穏無事にこそ、軍務を終えたい
その場合、アムロこそ疫病神な訳か



艦長は、実戦になれば勝てないと考えている
■ロンド・ベルの現状
あの「アムロの艦長」が、この用心深さとは
まあ釣り合いがとれて良いのか?
艦長は、アムロに特命が下っていると誤解も
ブライトからは何も聞いておらず
アムロも困惑
前巻、艦は敵と遭遇しました
アレ自体、当時は相当イレギュラーか
反乱兵なんて殆ど見ないのね
貧乏くじは引きたくかァない!!
ロンド・ベルの厳しい事情が透ける回


アムロが試案したν。Zの面影が濃い
■独立部隊という事
とかくロンド・ベルは、兵もMSも不足してる
ZもZZも隠され、ジェガンも未配備
アムロ隊は、ジェガンの試作機ジェダが配備
だが、試作品ゆえ使い勝手が悪いと
現場の評価は芳しくない
連邦が「ティターンズ化」を恐れる為か
ロンド・ベルは、ティタ―ンズとほぼ同じ
指揮権が独立した有事対応部隊
彼らに新型機を回して「有事」に対応、軍全体はジムIIIで安く抑える
その考え方自体は現実的ではあるも





リュースの指示で再塗装、戦士長ズルい!!
■内通者騒動
リュース少年は、2巻シュランゲ隊の司令
艦長は不信も、リュースは部下のせいと韜晦
実際リュースは、シュランゲ隊を口封じした
彼ら、有能かつ忠誠心が強かったも
だから殺った訳か
リュースは、元アクシズ派の領袖(?)
ZZ最終回、アクシズが敗北した時
兵を逃がした人物か
彼は既に、大きな戦果を挙げてる訳ね



連邦の内通者と聞き、身内の仕業と看破
■年増女の首輪
何て勘の鋭いガキだ!! これはNT能力じゃない
六巻、元ハマーン側近イリア・パゾムと確定
内通者クラースは、地球圏で活動してた残党
故に、アクシズ派に属しながらも
彼らの非道さに反発
黙認し、リュースの抑えに利用か
リュースを神輿に据え
実質、イリアがアクシズ派を切り盛り?
彼女はアンダー・ザ・ガンダム ダブルフェイクにも登場
その設定はどうも無視された模様?



艦長の反応、リュースは「影武者だろ?」と含ませたのか?
■ジオンの血統主義
リュースは、新しい歴史を作る事を楽しむ
彼が偉いのは「血筋」の為
子供なのに偉い、ミネバと同じく血筋の為も
所詮、浅い歴史の「ごっこ」と嘲笑
だが利用し立ち回る
リュース指揮で、ミネバ奪還作戦始動
艦長は、過激なリュースには従いたくない
だが「命令には従う」
つまり「これは戦争だから」という、今巻のテーマか
彼女は人として優しいだけに不憫




「ガンダム」と、戦士隊を貸して欲しいと折衝
■リュースの折衝
貴族、洗練された振る舞いをするリュース
彼は、残忍であり無邪気であり大人
彼は、ムーン*2のガンダム所有権に理解を示し
外世界では、ガンダムが重要と説明
貸して欲しいと主張
ミネバが奪還できれば自分達は消えると
実際は、そんな事など考えてない下種も
この政治力は見事!!
手持ち戦力が乏しい今、やりくりする政治力の高さ
連邦も艦長自らも修理。現場主義!!


サラサは当初、争いに関与したくないと拒否
■サラサの利得
対し『僕はアンタらの弱みを知ってる』と圧力
リュースは、ムーン*2の政治的事情を利用
前巻、ムーン・ムーンの世捨て人達と接触し
彼らと共闘、事情を知ると共に
策も明かした様子
サラサは「奪還作戦」協力を承諾
連邦は数十年ムーン*2を隠蔽
だが、騒ぎが大きくなれば黙殺出来ない
最悪、連邦がムーン*2潰しに出る可能性もある訳か
この話術、フロンタル的ですな






大戦期の連邦スーツに、魔よけを描いたもの
■共闘・襲撃作戦
サイコプレートは、ひとまず背中に固定
これからがユッタ、“本格的な初陣”だ!!
全ては、禍つ神=リュースの描いた通りに運び
戦士隊、ユッタを「主力」にして
ラー・ギルス襲撃が実施
ユッタが「掛け声」を言った!!
5巻目にして、完全にガンダムになるも
目的は「連邦兵を騙す」為!
ジオン=リュースの都合で塗られたのが皮肉
「ガンダムを従える」事も視野か?


アムロは乗艦が公表されており、名乗り易い
■第24話「卑怯者のすること」
色と頭で、あっさりと信じるギルス隊
余りに大胆過ぎ、策とは見抜き難いか
何より連邦、猫の手も借りたい状況ですから
また、周辺に敵がいると解っている為
無線封鎖と言われて納得
「ガンダム頭」が生み出す信頼感!!
戦士隊とジオン兵
プレートに、マグネットで身体を固定
このプレート、ホンマ応用性が高い
ゆっくり飛ぶとき限定とはいえ


何故ならリナートは「ミネバを助けたい」
■光と影(武者)
実はリナートは故・ラサラが好きだった
転じ、ミネバに惹かれていた
本作はガンダムUC原案、彼こそリディ相当か
リナート自身も、偽者でもあり
影武者ミネバと親近感
また月は明るい面、暗い面がある
サラサは「光」である表側
リナートの実家は、ムーン*2の暗部
暗部があるからムーン*2は存続も、潔癖なリナートは認めたくない
表の人物、サラサに距離感も当然か

『それにどれほどの意味があったのか…… あの巨人――ムーンガンダムは我らにそう問いかけているのかも』
■閉ざされた楽園
先人が築いた理想、暗部の“結果”が今の騒乱
今こそ「自分がどうしたいか」を見つめる時
リナートはサラサが好きだ、と思おうとしてる
戦士長、社会を構成する一員として
正しく生きようとしてる
でもそれより大切な事がある
アルツトの長、彼を惑わすのですが
言ってる事は一理ある
同様にムーン*2自体に変革期。古き社会の「結果」を分析、改善する時か
偽リナート、真リナート(族長)の対話!!



ミネバと感応し、サイコ・プレートが発光
■独断専行
結果、ラー・ギルスを警戒させてしまいます
何せこれ、大容量サイコ・フレームですから!
つくづくサイコフレームは、リスクが大きい
また、ウバルドは「胴体」と交戦経験あり
データベースが自動照会
大尉の勝手な出撃が作戦の穴に
連邦だからと、アムロを慕う訳じゃあない
冒頭といい強調しますね
ウバルドの場合は、ニュータイプは「ジオンの国是」だから
大戦帰りの実感だからこそ重い






そもそもウバルドは、“NT”が憎いのだ!
■卑怯者のすること
ユッタは騙し討ちを拒否、サブタイ回収
初めての憎悪に粟立つユッタ
この時アゴス、強引にウバルドを撃とうとし
結果「敵」だとバレてしまいました
戦端は開かれた!!
際しガンダム、多分アゴスを拒否
多分、無自覚にユッタが精神制御した為
手動操縦がブレた
しかもウバルド、強化人間も「手練」と感じる凄腕
まさにブルドック!闘犬だ!





強化人間やNTへ、オールドタイプ怒りの猛攻!!
■第25話「パーフェクト・ワールド」
弾頭が展開、投網の要領でファンネルを抑える
多分ECOASに繋がる「対サイコミュ」装備
またサイコプレートを抑えた為、想定外の効果
アレは、サイコミュ子機そのもの故
ユッタへダメージ!!
硬化現象、驚異的強度のサイコフレーム
しかし本来、機体内部に格納するそれを
外に出して武器にしてる
敵の干渉を受けやすい、致命的な弱点を負ってる訳か
後継機種がない一因なのかも




幸い「ミネバ」が感応波で救出
■問題の切り分け
ユッタ、自分が属する集団ごと憎まれる初体験
ジオンでNT、強化人間だから憎まれる
ここで普通なら、己が助かる為に迎撃しますし
アゴスも、生き残る為に戦えと説得
常識的な判断を促した
だがNTユッタは、“怒ってる”と理解した
敵、ウバルドが戦う動機が解った為
戦わず済むと「理解」
この問題の理解、切り分け方は尋常じゃないな!!
これが「NTは戦わず済む」理屈か!




ウバルドの脳波、想いを受信してしまうユッタ
■パーフェクト・ワールド
ウバルドは、世界は懸命だと聞かされてきた
祖母は宇宙移民の第一世代
移民せねば、人類は滅んでたと体験した世代
誰だって、鉄の管に住みたくない
連邦政府も不完全
それでも生きる為に決断した世代
生きる為に、行動を起こした世代
世界の改善を見た世代
だから祖母は満足できたのかもしれません
孫を授かれた、それで十分だと




彼だって、人並みに恋してたんだな…
■怒る権利
優しかった祖母は、コロニー落としで死亡
恋人も「ニュータイプ」に踏み躙られた
恋人は大戦期、NTララァによって戦艦ごと戦死
仲間も恋人も、僅か一人のNTに轟沈
経験者だから怒るのか
ニュータイプ?何様だ!と
大戦期、ジオン総帥ギレンは地球人を蔑視
オールドタイプだと演説
その演説が入り混じり、“ニュータイプ”自体を憎むようになったのか
「差別された側」としての連邦兵なのね

)ウバルド大尉
完璧な世界じゃねぇよ…

彼は今も、“ララアの歌”に苦しんでるのか
■常人の視点
ウバルドは、“個人としてのNT”を知らない
演説、そして戦場で出会った怪物と認識
自称NTギレンは、家族を「古い民だ」と足蹴に
ララァも、アクシズ戦役のプル達も
戦友を宇宙の塵にした
ウバルド自身、単騎相手で精一杯
常人が、一対一や集団戦に命を懸ける中
NTは単騎で圧倒
皆必死な中、悠々とした“化け物”と感じたのか
そりゃ苦々しいよな…



『あのガンダム お月さま背負ってやがる…(ウバルド』
■理性の向こう
意識朦朧、素直な感想が胸苦しい
このガンダム、さっきまで憎悪の対象でした
でも彼が「NTが憎い」から、そう見えただけで
憎悪、という目の曇りが取れたら
滑稽にさえ見えた
笑えるものさえ悪魔に見える
憎悪って、ホントに怖いもんだと
端的に描いた気がします
またリュース少佐は、これを「好機」だと解釈
NTとしての直感力は劣るのかも





リュース自身、同じように悩んだ事があるのか?
■第26話「ジオンのやり方(前編)」
ユッタは「ニュータイプは憎まれる」と体験
リュースは“だから戦え”、と仕向けます
NTは憎まれる、戦わなければ生きられない
それが、仲間を守る事にも繋がる
NTに生まれた運命だと
才能を持ち、示した以上は戻れない
リュースが、戦いに巻き込んだのは
戻れなくする為か
ユッタは戦う才能、リュースは「指導者として生きる」ように生まれた
生まれつき、人生が決まってた者同士だと





連邦のラウロ艦長、マリにミネバを託し前線へ
■無重力の白兵戦
近代戦に、剣・槍・矢が活躍する理不尽!!
ですがこれが意外に侮れない
ジオンが各所を爆発させ、爆煙で視界が悪い中
無重力下で、投擲された槍の威力!!
なるほど「質量」の猛威
銃弾と違い、ノーマルスーツで防げない!!
普段優しい、おふくろ艦長も鬼でした
部下を死なせない為の鬼
ユッタだって「仲間の命」がかかってたら、迷っていたはずですし
ムーン*2兵、恐ろしい戦力になりうる…!?


ユッタの手が、この事件の引き金を引いた
■毒ガス「G3プラス」
ユッタの困惑も無理はない…、大人は嘘つきだ
渡さないならミネバごと毒ガスで殺すと
連邦側優位は、ミネバを人質にとっている事
また、付近に味方が来てる為
時間を稼げば勝てる
だがジオンお家芸、毒ガス作戦だ!!
また、リナート達は「戦いに参加」し
手を貸してしまった
手を汚した罪悪感で、後戻りできなくなっていくんですね
この「罪悪感」ってのが怖いんだ!





リナート戦士長、この冷たい目よ
■第27話「ジオンのやり方(後編)」
この戦いで、リナートはジオンへの信頼が霧散
昔ジオンが、信頼を失った在り方の縮図か
戦いに奇麗汚いは無く、少数で勝つ合理的な策
理屈、戦術として納得は出来るも
感情的に容認できない
ジオンも同様に信頼を失った
これは戦いだ、と頭では理解できても
生理的嫌悪が生じる
大戦期のスペースノイドも、きっと同様にジオンを信用出来なくなった
福井氏なりの「一年戦争の縮図」か





これは「ムーン・ムーンの戦争」じゃない!
■だからジオンは滅びた
昔からジオンは、勝つ為に手段を選ばなかった
大義と決意、覚悟があった!!
でも「敵」を増やしてしまったから滅びただと
ウバルドは、その好例と思います
彼もスペースノイド
だからミネバは、新しいジオンを作りたい
またリナートも大人、戦ってる最中だし
勝つ為に仕方ないとは理解
今はモメてる場合じゃない、とユッタを宥めるのも当然の事
でも、そうして後戻り出来なくなるのが怖い


グレミー・トト同様、ギレンの人工受精児?
■リュース少佐
ジオン公国は、貴族的・血統主義の国でした
でもハマーンが、実力主義で再編した
そこで唯一、生き残った「ブランド」ミネバ
彼女と組めば、政治的にシャアを越え
組織主導権を奪える
シャアがネオ・ジオンを破滅させる前に!!
過激なのは、逆シャアの結末を予測し
焦っている為か
またどうも、既に「ミネバの影武者」だと見抜いている
彼女自身、組むメリットがある訳か

「ミネバ」がユッタに影響されたと見抜いた!!
■多分こういう話
手を組む為、アタラント隊でミネバを招いた
身内にバレないよう、わざと愚連隊で輸送
影武者ミネバは、蜂起で「本物」を名乗れる
本物は、シャアが匿ってるハズで
シャアは本物を守りたい
だから立てない、影武者にとってチャンス
蜂起すれば、政争に巻き込まれる為
シャアが蜂起させない
リュースも、大衆受けする「ミネバ」というブランドを得られる
…という筋書きだったんだと思います



次巻、アムロ対ユッタの新旧対決…!!
■再激突
同時期を描くジョニ帰が、シャアと戦う今
こちらはアムロとガンダムが激突!!
今巻で、ユッタは戦わないと散々描きました
ですが、今巻は皆の命がかかってる
戦えるのは彼だけ
リュース曰く「才能を持つ者の運命」か
毒ガスで、ミネバの命が風前の灯な今
護れるのはユッタだけ!!
ウバルドは撃てなかった。でも、大事な人がかかった今回は?
どんどんのっぴきならなくなるねえ!!

左腕は、ビーム・サーベル2本を同時発振できる
■RGM-86RF・FA ジムIIIパワードFA〈ブルドック〉
ムーン*2への誤爆を恐れ、温存されていた
対ビームコーティングの重装甲機!!
昔、初代ガンダム用だったフルアーマーが発展
今回、末裔であるジムⅢ用となり
実戦投入へ!!
対ファンネル用に改良した“クモの巣”を装備
巨大なハンドガンに装填
UCで、ECOASが使う装備の前身か
初代から受け継ぎ、後年の量産機へ繋ぐ装備!!
歴史を感じるMSだねえ

サイコプレートに放電され、震えたガンダム
■サイコプレート=サイコフレーム
NTはサイコミュで意思を受信、増幅します
意思を、機体へ直接伝達して操作
ムーンは増幅機を、機体外に出して大容量化
意思を、よりクリアにガンダムに伝え
鋭い反応を実現!!
反面、外に出してるので影響されやすい
ウバルドは、プレートに電流を流す事で
遠隔操作を妨害したつもり
しかし結果、サイコミュ不調がよりダイレクトに逆流してしまった
何事も一長一短ですねえ

いよいよ「ガンダム」になったな!
コミックスエース「機動戦士MOONガンダム 5巻」。
原作:福井晴敏 作画:虎哉孝征 メカデザイン:平部一平
月刊ガンダムエース連載、KADOKAWA発行。原作:福井晴敏 作画:虎哉孝征 メカデザイン:平部一平
2020年3月(前巻2019年10月)
■ムーンガンダム 5巻
あらすじ
第23話「“ガンダム”という伝説」
第24話「卑怯者のすること」
第25話「パーフェクト・ワールド」
第26話「ジオンのやり方(前編)」
第27話「ジオンのやり方(後編)」
・これまでの感想
機動戦士ガンダムUC RE:0096 感想
機動戦士ガンダムNT 感想
■登場メカニック
RGM-86RF・FA ジムIIIパワードFA〈ブルドック〉
※MS設定画などは未収録
※単行本は「MOON GUNDAM MECHANICAL WORKS」は未収録。
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・過去記事一覧ページへ
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機動戦士ガンダムUC episode EX2 獅子の帰還“UCとNTを繋ぐ物語”
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機動戦士ガンダムNT
機動戦士ガンダムNT 小説版“サイコフレームの真実”
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機動戦士ガンダムNT 2巻“不死鳥狩り作戦”
機動戦士ガンダムNT 3巻”バンシィvsフェネクス”
機動戦士ムーンガンダム 1話“アムロが墜としたガンダム”
機動戦士ムーンガンダム 1巻“ガンダムの共鳴”
機動戦士ムーンガンダム 2巻“月のガンダム”
機動戦士ムーンガンダム 3巻“第1部完”サイコ・プレートの正体
機動戦士ムーンガンダム 4巻“ニュータイプの薬”
機動戦士ムーンガンダム 5巻“ジオンニズムの忘れ形見たち”
機動戦士ムーンガンダム 6巻“アムロ・レイvs.ユッタ”
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U.C.0092 福井晴敏 虎哉孝征 考察 ネタバレ リメイク記事
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リュース少年が偉い訳、ジオンが憎まれる訳
三陣営ラー・ギルス白兵戦!!
三陣営ラー・ギルス白兵戦!!




次巻、アムロ駆るディジェvsムーンガンダム!!
ジオンが支持されず、敗れた理由を凝縮した巻
ジオンNT主義、オールドタイプへの差別意識
また、リナート達を騙して巻き込み
手段を選ばない戦い方
これが次世代がやってはいけない事
ミネバが変えたい古きジオンそのものか
■吠えろFAジムIII
筋金入りのオールド、一般パイロットウバルド
彼の視点を通じて、“だから憎まれた”と
宇宙世紀を振り返る巻か
過ちを顧みて、より良い未来を考える巻なのね
ミネバ、影武者との示唆も深まる!!
ムーンガンダム 5巻 感想
・あらすじ
…リュース少佐が偉い理由
・第23話「“ガンダム”という伝説」
…アムロ・レイの現状
…ムーンガンダム!行きます!
・第24話「卑怯者のすること」
…ミネバ奪還作戦
…戦士長、リナートが本当に好きな人
・第25話「パーフェクト・ワールド」
…ムーンガンダムの弱点?
…ある「連邦国民」のモノローグ
・第26話「ジオンのやり方(前編)」
…白兵戦、連邦ラウロ艦長の決断
…ユッタに迫られる決断
・第27話「ジオンのやり方(後編)」
…リュース少佐に必要なもの
…ミネバへの提案
■登場メカニック
・RGM-86RF・FA ジムIIIパワードFA〈ブルドック〉
…ラー・ザイム隊の最終兵器!!
・余談 ムーンガンダムの弱点?
…サイコミュを外付け化した弊害
・機動戦士ガンダムUC RE:0096 感想
機動戦士ガンダムNT 感想
これまでの感想
※MS設定などは未収録
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・6/6ページ目へ
・過去記事ページ
以下、公式あらすじより引用
及びブックウォーカー試し読み
及びブックウォーカー試し読み
あらすじ・内容
ミネバ救出作戦始動!!
ロンド・ベルのラー・ギルスに捕らわれたミネバを救うべく、ムーン・ムーン戦士隊はネオ・ジオンと手を組むことに。
リュースの指示により、ユッタはムーンガンダム単機でラー・ギルスに接触を図るのだが……!?
あらすじ
リュース少佐も、ジオン貴族の子弟と自称
リュース少佐も、ジオン貴族の子弟と自称

グレミー・トト同様、作られたザビ家後継者?
■あらすじ
U.C.0092。“指導者の血統”リュース少佐が合流
ネオ・ジオンは、ムーン・ムーンと協力を確立
ミネバ奪還へ、ムーン*2戦士隊も白兵戦に参加
頭を換装した「ムーン・ガンダム」で
ラー・ギルスに偽装をかける
ラー・ギルスは白兵戦に敗れ、籠城へ
ユッタは連邦兵ウバルドと感応
外の世界の歴史、生きる懸命さを知る
ジオンはミネバを要求、毒ガスで連邦艦を脅す
そこに連邦軍アムロ・レイ大尉が現れ…?
※トップに戻る
第23話
U.C.0092。ガンダムの英雄、アムロ・レイは
U.C.0092。ガンダムの英雄、アムロ・レイは



搭乗艦の長、マシアスにぼやかれるアムロ
■第23話「“ガンダム”という伝説」
現在はブライトと別、ラー・ザイムに搭乗
その艦長に「事情を話せ」と、疑われる
艦長の悩みは、ロンド・ベルが寄せ集めな事
エゥーゴ、カラバ解体後のあぶれ者
戦力的に不安
なのにアムロがいるせいで任務が来たと
艦長は現実主義者なんだのう…
アムロが居れば勝てる、なんてアホじゃない
手柄でなく平穏無事にこそ、軍務を終えたい
その場合、アムロこそ疫病神な訳か
艦長はブライト司令を疑う
シャアの蜂起阻止の、特殊任務では?と
シャアの蜂起阻止の、特殊任務では?と



艦長は、実戦になれば勝てないと考えている
■ロンド・ベルの現状
あの「アムロの艦長」が、この用心深さとは
まあ釣り合いがとれて良いのか?
艦長は、アムロに特命が下っていると誤解も
ブライトからは何も聞いておらず
アムロも困惑
前巻、艦は敵と遭遇しました
アレ自体、当時は相当イレギュラーか
反乱兵なんて殆ど見ないのね
貧乏くじは引きたくかァない!!
ロンド・ベルの厳しい事情が透ける回
ガンダムどころか、ジェガンすら回ってこない
アムロは「新型」を考えていた
アムロは「新型」を考えていた


アムロが試案したν。Zの面影が濃い
■独立部隊という事
とかくロンド・ベルは、兵もMSも不足してる
ZもZZも隠され、ジェガンも未配備
アムロ隊は、ジェガンの試作機ジェダが配備
だが、試作品ゆえ使い勝手が悪いと
現場の評価は芳しくない
連邦が「ティターンズ化」を恐れる為か
ロンド・ベルは、ティタ―ンズとほぼ同じ
指揮権が独立した有事対応部隊
彼らに新型機を回して「有事」に対応、軍全体はジムIIIで安く抑える
その考え方自体は現実的ではあるも
ネオ・ジオン残党の高官、リュースが直接指揮
彼らの「ガンダム」が再塗装へ
彼らの「ガンダム」が再塗装へ





リュースの指示で再塗装、戦士長ズルい!!
■内通者騒動
リュース少年は、2巻シュランゲ隊の司令
艦長は不信も、リュースは部下のせいと韜晦
実際リュースは、シュランゲ隊を口封じした
彼ら、有能かつ忠誠心が強かったも
だから殺った訳か
リュースは、元アクシズ派の領袖(?)
ZZ最終回、アクシズが敗北した時
兵を逃がした人物か
彼は既に、大きな戦果を挙げてる訳ね
が、艦内に「連邦への内通者がいる」事実
リュースにも想定外
リュースにも想定外



連邦の内通者と聞き、身内の仕業と看破
■年増女の首輪
何て勘の鋭いガキだ!! これはNT能力じゃない
六巻、元ハマーン側近イリア・パゾムと確定
内通者クラースは、地球圏で活動してた残党
故に、アクシズ派に属しながらも
彼らの非道さに反発
黙認し、リュースの抑えに利用か
リュースを神輿に据え
実質、イリアがアクシズ派を切り盛り?
彼女はアンダー・ザ・ガンダム ダブルフェイクにも登場
その設定はどうも無視された模様?
ミネバには発信器が埋め込まれている
リュースは「偉い」為、その事を把握していた
リュースは「偉い」為、その事を把握していた



艦長の反応、リュースは「影武者だろ?」と含ませたのか?
■ジオンの血統主義
リュースは、新しい歴史を作る事を楽しむ
彼が偉いのは「血筋」の為
子供なのに偉い、ミネバと同じく血筋の為も
所詮、浅い歴史の「ごっこ」と嘲笑
だが利用し立ち回る
リュース指揮で、ミネバ奪還作戦始動
艦長は、過激なリュースには従いたくない
だが「命令には従う」
つまり「これは戦争だから」という、今巻のテーマか
彼女は人として優しいだけに不憫
ガンダムというMS
その影響力を、滔々とサラサに語るリュース
その影響力を、滔々とサラサに語るリュース




「ガンダム」と、戦士隊を貸して欲しいと折衝
■リュースの折衝
貴族、洗練された振る舞いをするリュース
彼は、残忍であり無邪気であり大人
彼は、ムーン*2のガンダム所有権に理解を示し
外世界では、ガンダムが重要と説明
貸して欲しいと主張
ミネバが奪還できれば自分達は消えると
実際は、そんな事など考えてない下種も
この政治力は見事!!
手持ち戦力が乏しい今、やりくりする政治力の高さ
連邦も艦長自らも修理。現場主義!!
連邦は「ムーン・ムーンを黙認」している
だが、このままではそうもいかない
だが、このままではそうもいかない


サラサは当初、争いに関与したくないと拒否
■サラサの利得
対し『僕はアンタらの弱みを知ってる』と圧力
リュースは、ムーン*2の政治的事情を利用
前巻、ムーン・ムーンの世捨て人達と接触し
彼らと共闘、事情を知ると共に
策も明かした様子
サラサは「奪還作戦」協力を承諾
連邦は数十年ムーン*2を隠蔽
だが、騒ぎが大きくなれば黙殺出来ない
最悪、連邦がムーン*2潰しに出る可能性もある訳か
この話術、フロンタル的ですな
ミネバ奪還と事態早期収拾、利害は一致した
ユッタもパイロットスーツへ
ユッタもパイロットスーツへ






大戦期の連邦スーツに、魔よけを描いたもの
■共闘・襲撃作戦
サイコプレートは、ひとまず背中に固定
これからがユッタ、“本格的な初陣”だ!!
全ては、禍つ神=リュースの描いた通りに運び
戦士隊、ユッタを「主力」にして
ラー・ギルス襲撃が実施
ユッタが「掛け声」を言った!!
5巻目にして、完全にガンダムになるも
目的は「連邦兵を騙す」為!
ジオン=リュースの都合で塗られたのが皮肉
「ガンダムを従える」事も視野か?
第24話
アムロ・レイ機を名乗り、ラー・ギルスへ接近
アムロ・レイ機を名乗り、ラー・ギルスへ接近


アムロは乗艦が公表されており、名乗り易い
■第24話「卑怯者のすること」
色と頭で、あっさりと信じるギルス隊
余りに大胆過ぎ、策とは見抜き難いか
何より連邦、猫の手も借りたい状況ですから
また、周辺に敵がいると解っている為
無線封鎖と言われて納得
「ガンダム頭」が生み出す信頼感!!
戦士隊とジオン兵
プレートに、マグネットで身体を固定
このプレート、ホンマ応用性が高い
ゆっくり飛ぶとき限定とはいえ
リュースと手を組んだアルツト
戦士長リナートは詰問するが、開き直られた
戦士長リナートは詰問するが、開き直られた


何故ならリナートは「ミネバを助けたい」
■光と影(武者)
実はリナートは故・ラサラが好きだった
転じ、ミネバに惹かれていた
本作はガンダムUC原案、彼こそリディ相当か
リナート自身も、偽者でもあり
影武者ミネバと親近感
また月は明るい面、暗い面がある
サラサは「光」である表側
リナートの実家は、ムーン*2の暗部
暗部があるからムーン*2は存続も、潔癖なリナートは認めたくない
表の人物、サラサに距離感も当然か
先人のやり方を踏襲し続けてきた
その「結果」には向き合う時なのかもしれない
その「結果」には向き合う時なのかもしれない

『それにどれほどの意味があったのか…… あの巨人――ムーンガンダムは我らにそう問いかけているのかも』
■閉ざされた楽園
先人が築いた理想、暗部の“結果”が今の騒乱
今こそ「自分がどうしたいか」を見つめる時
リナートはサラサが好きだ、と思おうとしてる
戦士長、社会を構成する一員として
正しく生きようとしてる
でもそれより大切な事がある
アルツトの長、彼を惑わすのですが
言ってる事は一理ある
同様にムーン*2自体に変革期。古き社会の「結果」を分析、改善する時か
偽リナート、真リナート(族長)の対話!!
アムロが気に入らない!
連邦、ウバルド大尉は警戒に飛び出すのですが
連邦、ウバルド大尉は警戒に飛び出すのですが



ミネバと感応し、サイコ・プレートが発光
■独断専行
結果、ラー・ギルスを警戒させてしまいます
何せこれ、大容量サイコ・フレームですから!
つくづくサイコフレームは、リスクが大きい
また、ウバルドは「胴体」と交戦経験あり
データベースが自動照会
大尉の勝手な出撃が作戦の穴に
連邦だからと、アムロを慕う訳じゃあない
冒頭といい強調しますね
ウバルドの場合は、ニュータイプは「ジオンの国是」だから
大戦帰りの実感だからこそ重い
臨検を促すウバルド
同乗アゴス、奴を撃墜しろとユッタへ指示する
同乗アゴス、奴を撃墜しろとユッタへ指示する






そもそもウバルドは、“NT”が憎いのだ!
■卑怯者のすること
ユッタは騙し討ちを拒否、サブタイ回収
初めての憎悪に粟立つユッタ
この時アゴス、強引にウバルドを撃とうとし
結果「敵」だとバレてしまいました
戦端は開かれた!!
際しガンダム、多分アゴスを拒否
多分、無自覚にユッタが精神制御した為
手動操縦がブレた
しかもウバルド、強化人間も「手練」と感じる凄腕
まさにブルドック!闘犬だ!
第25話
対・ファンネル弾!! ガンダムを追いこむジムⅢブルドック
対・ファンネル弾!! ガンダムを追いこむジムⅢブルドック





強化人間やNTへ、オールドタイプ怒りの猛攻!!
■第25話「パーフェクト・ワールド」
弾頭が展開、投網の要領でファンネルを抑える
多分ECOASに繋がる「対サイコミュ」装備
またサイコプレートを抑えた為、想定外の効果
アレは、サイコミュ子機そのもの故
ユッタへダメージ!!
硬化現象、驚異的強度のサイコフレーム
しかし本来、機体内部に格納するそれを
外に出して武器にしてる
敵の干渉を受けやすい、致命的な弱点を負ってる訳か
後継機種がない一因なのかも
ウバルドの、猛烈な憎悪に錯乱するユッタ
アゴスは戦うよう促すが
アゴスは戦うよう促すが




幸い「ミネバ」が感応波で救出
■問題の切り分け
ユッタ、自分が属する集団ごと憎まれる初体験
ジオンでNT、強化人間だから憎まれる
ここで普通なら、己が助かる為に迎撃しますし
アゴスも、生き残る為に戦えと説得
常識的な判断を促した
だがNTユッタは、“怒ってる”と理解した
敵、ウバルドが戦う動機が解った為
戦わず済むと「理解」
この問題の理解、切り分け方は尋常じゃないな!!
これが「NTは戦わず済む」理屈か!
だがユッタ、咄嗟にサイコプレートで迎撃し
思いを「受信」してしまう
思いを「受信」してしまう




ウバルドの脳波、想いを受信してしまうユッタ
■パーフェクト・ワールド
ウバルドは、世界は懸命だと聞かされてきた
祖母は宇宙移民の第一世代
移民せねば、人類は滅んでたと体験した世代
誰だって、鉄の管に住みたくない
連邦政府も不完全
それでも生きる為に決断した世代
生きる為に、行動を起こした世代
世界の改善を見た世代
だから祖母は満足できたのかもしれません
孫を授かれた、それで十分だと
孫と出会えて嬉しかった、充分だと言った祖母
だが彼女は踏みにじられた
だが彼女は踏みにじられた




彼だって、人並みに恋してたんだな…
■怒る権利
優しかった祖母は、コロニー落としで死亡
恋人も「ニュータイプ」に踏み躙られた
恋人は大戦期、NTララァによって戦艦ごと戦死
仲間も恋人も、僅か一人のNTに轟沈
経験者だから怒るのか
ニュータイプ?何様だ!と
大戦期、ジオン総帥ギレンは地球人を蔑視
オールドタイプだと演説
その演説が入り混じり、“ニュータイプ”自体を憎むようになったのか
「差別された側」としての連邦兵なのね
ギレンも世界を変えようとした
際し“古い奴らが悪い”と、軽蔑させ結束させた
際し“古い奴らが悪い”と、軽蔑させ結束させた

)ウバルド大尉
完璧な世界じゃねぇよ…
宇宙に出たって
人間は相変わらず行き詰まってる
だから頭の固いオールドタイプは殲滅しろってか?
人間は相変わらず行き詰まってる
だから頭の固いオールドタイプは殲滅しろってか?
冗談じゃねぇ…
人間に旧いも新しいもあるもんか
みんな精一杯生きてるんだ
人間に旧いも新しいもあるもんか
みんな精一杯生きてるんだ
完璧じゃない世界でちょっとでもマシに生きようって足掻いてんだよ
それをてめえら化け物の足蹴にされるなんて
そんなの―――
それをてめえら化け物の足蹴にされるなんて
そんなの―――

彼は今も、“ララアの歌”に苦しんでるのか
■常人の視点
ウバルドは、“個人としてのNT”を知らない
演説、そして戦場で出会った怪物と認識
自称NTギレンは、家族を「古い民だ」と足蹴に
ララァも、アクシズ戦役のプル達も
戦友を宇宙の塵にした
ウバルド自身、単騎相手で精一杯
常人が、一対一や集団戦に命を懸ける中
NTは単騎で圧倒
皆必死な中、悠々とした“化け物”と感じたのか
そりゃ苦々しいよな…
ウバルドは生きていた
意識朦朧とし、ただ「素直な気持ち」を口に
意識朦朧とし、ただ「素直な気持ち」を口に



『あのガンダム お月さま背負ってやがる…(ウバルド』
■理性の向こう
意識朦朧、素直な感想が胸苦しい
このガンダム、さっきまで憎悪の対象でした
でも彼が「NTが憎い」から、そう見えただけで
憎悪、という目の曇りが取れたら
滑稽にさえ見えた
笑えるものさえ悪魔に見える
憎悪って、ホントに怖いもんだと
端的に描いた気がします
またリュース少佐は、これを「好機」だと解釈
NTとしての直感力は劣るのかも
第26話
戦いはユッタに「NTへの憎悪」を理解させた
戦いはユッタに「NTへの憎悪」を理解させた





リュース自身、同じように悩んだ事があるのか?
■第26話「ジオンのやり方(前編)」
ユッタは「ニュータイプは憎まれる」と体験
リュースは“だから戦え”、と仕向けます
NTは憎まれる、戦わなければ生きられない
それが、仲間を守る事にも繋がる
NTに生まれた運命だと
才能を持ち、示した以上は戻れない
リュースが、戦いに巻き込んだのは
戻れなくする為か
ユッタは戦う才能、リュースは「指導者として生きる」ように生まれた
生まれつき、人生が決まってた者同士だと
ユッタは誘いを拒絶したが
ユッタの行動によって、艦内は悲惨な状況に
ユッタの行動によって、艦内は悲惨な状況に





連邦のラウロ艦長、マリにミネバを託し前線へ
■無重力の白兵戦
近代戦に、剣・槍・矢が活躍する理不尽!!
ですがこれが意外に侮れない
ジオンが各所を爆発させ、爆煙で視界が悪い中
無重力下で、投擲された槍の威力!!
なるほど「質量」の猛威
銃弾と違い、ノーマルスーツで防げない!!
普段優しい、おふくろ艦長も鬼でした
部下を死なせない為の鬼
ユッタだって「仲間の命」がかかってたら、迷っていたはずですし
ムーン*2兵、恐ろしい戦力になりうる…!?
ミネバを渡せ、人質交渉に出たネオ・ジオン
人質は「ミネバを含む全員の命」
人質は「ミネバを含む全員の命」


ユッタの手が、この事件の引き金を引いた
■毒ガス「G3プラス」
ユッタの困惑も無理はない…、大人は嘘つきだ
渡さないならミネバごと毒ガスで殺すと
連邦側優位は、ミネバを人質にとっている事
また、付近に味方が来てる為
時間を稼げば勝てる
だがジオンお家芸、毒ガス作戦だ!!
また、リナート達は「戦いに参加」し
手を貸してしまった
手を汚した罪悪感で、後戻りできなくなっていくんですね
この「罪悪感」ってのが怖いんだ!
第27話
連邦に捕まるなら死ぬ、ミネバ自決用の毒ガス
連邦に捕まるなら死ぬ、ミネバ自決用の毒ガス





リナート戦士長、この冷たい目よ
■第27話「ジオンのやり方(後編)」
この戦いで、リナートはジオンへの信頼が霧散
昔ジオンが、信頼を失った在り方の縮図か
戦いに奇麗汚いは無く、少数で勝つ合理的な策
理屈、戦術として納得は出来るも
感情的に容認できない
ジオンも同様に信頼を失った
これは戦いだ、と頭では理解できても
生理的嫌悪が生じる
大戦期のスペースノイドも、きっと同様にジオンを信用出来なくなった
福井氏なりの「一年戦争の縮図」か
ユッタ乱入に、リナートは「戦争だ」と仲裁
大人の話だと宥めるが
大人の話だと宥めるが





これは「ムーン・ムーンの戦争」じゃない!
■だからジオンは滅びた
昔からジオンは、勝つ為に手段を選ばなかった
大義と決意、覚悟があった!!
でも「敵」を増やしてしまったから滅びただと
ウバルドは、その好例と思います
彼もスペースノイド
だからミネバは、新しいジオンを作りたい
またリナートも大人、戦ってる最中だし
勝つ為に仕方ないとは理解
今はモメてる場合じゃない、とユッタを宥めるのも当然の事
でも、そうして後戻り出来なくなるのが怖い
リュースはミネバ、グレミーと同じだと自認
だが「ブランド」が足りない
だが「ブランド」が足りない


グレミー・トト同様、ギレンの人工受精児?
■リュース少佐
ジオン公国は、貴族的・血統主義の国でした
でもハマーンが、実力主義で再編した
そこで唯一、生き残った「ブランド」ミネバ
彼女と組めば、政治的にシャアを越え
組織主導権を奪える
シャアがネオ・ジオンを破滅させる前に!!
過激なのは、逆シャアの結末を予測し
焦っている為か
またどうも、既に「ミネバの影武者」だと見抜いている
彼女自身、組むメリットがある訳か
リュース自身、大衆受けするブランドがない
その点ではシャアに勝てない
その点ではシャアに勝てない

「ミネバ」がユッタに影響されたと見抜いた!!
■多分こういう話
手を組む為、アタラント隊でミネバを招いた
身内にバレないよう、わざと愚連隊で輸送
影武者ミネバは、蜂起で「本物」を名乗れる
本物は、シャアが匿ってるハズで
シャアは本物を守りたい
だから立てない、影武者にとってチャンス
蜂起すれば、政争に巻き込まれる為
シャアが蜂起させない
リュースも、大衆受けする「ミネバ」というブランドを得られる
…という筋書きだったんだと思います
急報!嘘から出た実
本物のアムロが、ラー・ギルス支援に到着!
本物のアムロが、ラー・ギルス支援に到着!



次巻、アムロ対ユッタの新旧対決…!!
■再激突
同時期を描くジョニ帰が、シャアと戦う今
こちらはアムロとガンダムが激突!!
今巻で、ユッタは戦わないと散々描きました
ですが、今巻は皆の命がかかってる
戦えるのは彼だけ
リュース曰く「才能を持つ者の運命」か
毒ガスで、ミネバの命が風前の灯な今
護れるのはユッタだけ!!
ウバルドは撃てなかった。でも、大事な人がかかった今回は?
どんどんのっぴきならなくなるねえ!!
MS設定は未収録
連邦軍による、純正のFAプロジェクト機!!
連邦軍による、純正のFAプロジェクト機!!

左腕は、ビーム・サーベル2本を同時発振できる
■RGM-86RF・FA ジムIIIパワードFA〈ブルドック〉
ムーン*2への誤爆を恐れ、温存されていた
対ビームコーティングの重装甲機!!
昔、初代ガンダム用だったフルアーマーが発展
今回、末裔であるジムⅢ用となり
実戦投入へ!!
対ファンネル用に改良した“クモの巣”を装備
巨大なハンドガンに装填
UCで、ECOASが使う装備の前身か
初代から受け継ぎ、後年の量産機へ繋ぐ装備!!
歴史を感じるMSだねえ
外付けにより、サイコミュ大容量化に成功
ムーンガンダムの弱点
ムーンガンダムの弱点

サイコプレートに放電され、震えたガンダム
■サイコプレート=サイコフレーム
NTはサイコミュで意思を受信、増幅します
意思を、機体へ直接伝達して操作
ムーンは増幅機を、機体外に出して大容量化
意思を、よりクリアにガンダムに伝え
鋭い反応を実現!!
反面、外に出してるので影響されやすい
ウバルドは、プレートに電流を流す事で
遠隔操作を妨害したつもり
しかし結果、サイコミュ不調がよりダイレクトに逆流してしまった
何事も一長一短ですねえ
収録

いよいよ「ガンダム」になったな!
コミックスエース「機動戦士MOONガンダム 5巻」。
原作:福井晴敏 作画:虎哉孝征 メカデザイン:平部一平
月刊ガンダムエース連載、KADOKAWA発行。原作:福井晴敏 作画:虎哉孝征 メカデザイン:平部一平
2020年3月(前巻2019年10月)
■ムーンガンダム 5巻
あらすじ
第23話「“ガンダム”という伝説」
第24話「卑怯者のすること」
第25話「パーフェクト・ワールド」
第26話「ジオンのやり方(前編)」
第27話「ジオンのやり方(後編)」
・これまでの感想
機動戦士ガンダムUC RE:0096 感想
機動戦士ガンダムNT 感想
■登場メカニック
RGM-86RF・FA ジムIIIパワードFA〈ブルドック〉
※MS設定画などは未収録
※単行本は「MOON GUNDAM MECHANICAL WORKS」は未収録。
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・過去記事一覧ページへ
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第1話「96年目の出発」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第2話「最初の血」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第3話「それはガンダムと呼ばれた」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第4話「フル・フロンタル追撃」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第5話「激突・赤い彗星」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第6話「その仮面の下に」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第7話「パラオ攻略戦」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第8話「ラプラス、始まりの地」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第9話「リトリビューション」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第10話「灼熱の大地から」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第11話「トリントン攻防」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第12話「個人の戦争」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第13話「戦士、バナージ・リンクス」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第14話「死闘、二機のユニコーン」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第15話「宇宙で待つもの」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第16話「サイド共栄圏」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第17話「奪還!ネェル・アーガマ」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第18話「宿命の戦い」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第19話「再び光る宇宙」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第20話「ラプラスの箱」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 第21話「この世の果てへ」
機動戦士ガンダムUC RE:0096 最終話「帰還」
機動戦士ガンダムUC episode EX2 獅子の帰還 感想
機動戦士ガンダムUC episode EX2 獅子の帰還“UCとNTを繋ぐ物語”
機動戦士ガンダムNT 感想
機動戦士ガンダムUC 第11巻“戦後の戦争/不死鳥狩り”
機動戦士ガンダムNT
機動戦士ガンダムNT 小説版“サイコフレームの真実”
機動戦士ガンダムNT 1巻“ナラティブガンダム”
機動戦士ガンダムNT 2巻“不死鳥狩り作戦”
機動戦士ガンダムNT 3巻”バンシィvsフェネクス”
機動戦士ムーンガンダム 1話“アムロが墜としたガンダム”
機動戦士ムーンガンダム 1巻“ガンダムの共鳴”
機動戦士ムーンガンダム 2巻“月のガンダム”
機動戦士ムーンガンダム 3巻“第1部完”サイコ・プレートの正体
機動戦士ムーンガンダム 4巻“ニュータイプの薬”
機動戦士ムーンガンダム 5巻“ジオンニズムの忘れ形見たち”
機動戦士ムーンガンダム 6巻“アムロ・レイvs.ユッタ”
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