公式はこちら おおの じゅんじ 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 3巻 感想 レビュー 考察 画像 ネタバレあり これまでの感想
開戦の記憶、ジオンは敗れるべくして敗れたのか? ジャブロー、激突!!

jaa_002
jaa_004s-
IMG_0441
IMG_0440
IMG_0410
ガウ攻撃空母が僅か2射で轟沈、ガンダムに震撼しながらも、立ち向かうドム!
 最中、ドム試作実験機の元ドアン隊、ヴァシリーが思い描く回想が主題
 ガンダム戦は持ち越しに

 ガンプラMG陸戦型ガンダム初出、“輝き棒”を使うガンダムFSDが印象的だ!

撃て、輝き撃ち!
 この輝きライフルがとんでもねえ! 巨大な銃身が、長時間照射で解けるのがリアル!
 使い捨てにしながら、ガウを狙うガンダムを前に焦るヴァシリー
 ガンダムの脅威を感じる巻だ!

 回想は、開戦期、“毒ガス兵器”に出会った各軍兵士の衝撃が見ていて辛い

最小の流血で戦争を終わらせる”、コロニー落としが撒き散らす惨禍

IMG_0415
 でも逆に、そんな手段を使う事が離反を招き、ジオンは敗れたのだと。

あらすじ
 UC0079年11月30日、ジオン公国地上軍は、連邦軍総本部ジャブローへ攻撃を敢行
 際し、元ドアン小隊のヴァシリーは、ガウを狙う“ガンダム”を発見
 ドム試作実験機の中で、ある思いを抱く

 大戦開戦時、彼は毒ガス作戦に同行、汚い作戦に反発した

 だが、貫徹できなかったジオン軍は勝利を逃し
 戦争は激化の一途を辿った

 彼は今度こそ、“ツケを返す”べく、ジャブロー戦に懸けていたのだ

連邦軍が“敵の帰路”を絶つべく投入した、白と黒のガンダム!

jaa_002 -
 正式名は全規模開発(Full-Scale Development)機、実際の軍事用語が元。

RX-78-01[FSD]ガンダムFSD
 連邦初の汎用機、ガンダムという機械が、地球環境でちゃんと動くのかテストを完了
 データを元に、いよいよ「安価に大量生産できるMS」開発が進む中
 連邦軍は“ガンダム”自体の量産化を模索

 本機は、局地型ガンダムを元に、量産化前提で高性能化・再設計したもの

 ジャブロー戦時は、高性能なガンダムタイプ量産計画と共に
 ガンダム自体の高性能化を模索

 本機は、その両方をテストする役割を担いました
 
全規模開発(Full-Scale Development)、実際の軍事用語に照らすと…

IMG_0441
 NT-1に繋がるガトリング、ヘビーガンダムの盾など、各種装備のテストを実施した

実験装備運用機
 兵器などの開発で、量産する前に、実際の機体を製造するという実在の用語
 ここまで設計を終えた後、競合機や予算と頭を付き合わせ
 量産するかを検討するという段階

 黒い三連星のドム、シャアやキマイラ隊のゲルググこれに近いもの

 用語としては馴染みが薄くても
 ガンダム的には、「ああそういう意味か」とお馴染みのモデルです

 たとえば、米軍のF-16XLはFSDを製造、競合機F-15Eに敗れ量産を見送られた話も

地球連邦軍総本部、ジャブロー攻略に懸けたジオン兵たちの熱さ

IMG_0438
 しかし無情にも、彼らが“帰る場所”であるガウを落とすべくガンダムが出陣する

ジャブロー攻略作戦
 0079年11月頭、“オデッサ作戦”の歴史的敗北は、ジオン地上軍に衝撃を与えました
 何せ、ここから採掘された、または受け取った宇宙からの物資が
 地球上の各ジオン軍を支えていたのですから

 物資が切れる前に決着を、最中、連邦軍本部入り口をシャア大佐が発見

 後がないから勝たねば!
 加えて、大戦初期にド汚い手を使って勝てなかった、心理的な焦りがあるんですね

 ここで勝たないと、あそこまでヤッちまった意味がなくなる!

焦るジオン軍は、連邦が“旧式のキャノン型”しか持たないと思っていた

IMG_0437
 故に、高速で動く「未確認機」を発見、僚機ヴァシリー機が消えた事にキッツは焦る

虎穴にいらずんば
 ジオン軍は、やったぜ敵のねぐらを見つけたと、意気揚々に入っていきますが
 読者視点で考えると、「おいバカやめろ!」としか言いようがない!
 情報戦は、連邦がリードを奪っていた

 友情に篤い元ドアン隊キッツは、ヴァシリーを残していけず残る事に

 これが死命を分かつんですね…。
 そして連邦の“ガンダム”は、こうしたジオンの動きを見越して配置されたと。

 地上を守るガンキャノンやタンクは囮同然、ってワケね…。

北米戦線の“黒い奴”と再戦! カリを返すとヴァシリーは燃えるも…

IMG_0436
IMG_0435
 厳密には1巻で出た奴とは完全な別物、似てるのは開発チームが同じである為。

連邦の猛威
 ガンダムの役目は、ジオンMS部隊がジャブロー内部に入っていくのを無視し
 彼らが帰る場所、ガウ攻撃空母を片っ端から落とす事!
 無論、通常なら不可能な話です

 対しFSDは、“長時間ビームを放射する”為の、ロングバレルを運用試験

 ガンダムUC地上編で、ザクスナイパーが頻繁に交換してたように
 長時間放射は銃身が焼きついてしまうと

 ザクスナより遥かに身軽、かつビームを長時間放射し、僅か2射でガウを落とす事に

白いFSDは対艦戦、黒いFSDは、ガトリングを装備して護衛を担う事に

IMG_0434
IMG_0433
 焼きついた銃身を切り離し、ライフル本体を新たな銃身に接続するFSD。

銃身が焼きついても撃ち続けてやる!
 リアルに考えると、実弾でもビームでも長時間発射すると、銃身が焼きついてしまう。
 同様の狙撃なら、第08小隊のジム・スナイパーがやってますが
 当時より考証がリアル化したんですね

 対しドム試作実験機、ヴァシリーは“帰る家”を守らねばならない!

 黒い機体は、北米戦線で戦った奴とパイロットが同じらしく
 エンブレムでヴァシリーを識別

 急ぎ黒い奴を突破せねば、ドム試作実験機の焦りが伝わる巻だった!

劇中は「白いガンダムFSD」に装備ですが、雑誌付録ガンプラ化

1803GA_kikaku2
00007
00008
00013
IMG_0440
 ライフルはガンダムエース 6月号(4/26発売)に付属し、フォトコンテスト開催

輝き棒搭載型
 これを好きなガンプラに持たせ、ハッシュタグで呟くと、雑誌に優秀賞が掲載。
 そんな本ライフル、シールドと接続して地面にガッチリと固定
 精密射撃が出来るのが特徴です

 この射撃ポーズが、OVA 第08MS小隊OP髣髴とさせるもの

 曲名から「輝き撃ち」と呼ばれますが
 実際はこの通りで、別に“盾とは固定されていない”のも面白い所

 盾との固定はMGガンプラから始まったとされます

ヴァシリーは、何としてでもジャブローを落としたいと願っていた

IMG_0432
IMG_0431
 宇宙世紀0079年1月3日、ジオン公国は、“スペースノイド解放”を求め宣戦布告

ジオン公国独立戦争
 しかし、開戦以前から良しとしなかったのが、サイド6を除くスペースコロニー群でした
 ジオンであるサイド3以外、1~5のサイド(コロニー群)は反発
 公国はまず彼らを血祭りにします

 スペースノイド解放戦争のはずが、まず同胞に牙を剥くことに

 総帥ギレン・ザビは、彼らが恭順しなかった(従わなかった)とし
 各サイドをMS部隊で攻略に

 ヴァシリー達ドアン小隊も、MS試験を切り上げ、実戦部隊として参加します

ドアン隊が向かったサイド2、通称「ハッテ」は、特に防衛戦力が乏しかったらしい

IMG_0430
IMG_0429
 サイド3の通称はムンゾ、ちなみにサンボルの舞台はサイド4リーアです。

ハッテ殲滅戦 
 ドアン隊は、試験段階のマインレイヤー、機雷散布装置を2機も背負ってましたが
 ハッテ防衛艦隊は、連邦自慢のサラミス級やマゼラン級戦艦さえない
 曰く「手作り兵器」の軍隊

 それでも当たれば死ぬ砲弾、ミサイルが飛んでくるのは恐怖!

 スペック上は、モビルスーツの方がずっと強いんです
 でもドアン隊の多くは恐怖

 互いに「本当は怖かった」と打ち明ける様は、とても人間味を感じます

ギレン演説『我が同胞よ! 一億五千万の栄えあるジオン国民よ!』

IMG_0428
IMG_0427
IMG_0426
 戦いはこれからだ! 一糸乱れぬ隊伍を組んで 前に進もうではないか!!(演説)

演説と現実
 スペースノイド解放を謳い、同調しなかったスペースノイドを襲った“一週間戦争”
 際し、ギレン・ザビ総帥が謳った勇壮な演説がエンドレスで流れますが
 機体にガツンガツンと死体が…

 穴が開いたコロニーから、どんどん吐き出されているのです…

 ヴァシリーは「何でもない」と帰り
 この時、数知れないジオン兵が同様の光景を見たのではないでしょうか

 勝利へ最小の流血、見せしめ、しかし現場は辛い…。

ヴァシリー『わかってますカルカさん。わかってます』

IMG_0425
IMG_0424
 しかし受け容れようとした彼らは、「毒ガス作戦」だと聞いてしまって…

“アイランド・イフィッシュ”
 ハッテと言えば、知ってる人はピンとくる地名。コロニー落としに「使われた」場所。
 実行は、ご存知の通りシーマ隊長らの海兵隊ですが
 別途、移送部隊が居たと

 海兵隊は、本来は前線で身体を張って戦う部隊ですから。

 毒ガスは非常に重要なシロモノです
 日頃から、機密を扱うことが多い元実験部隊が、我知らず運び屋を担っていたと。

 危険な前線部隊だと、運んでいくスペースだってないでしょうしね。

しかし道中、艦は“宇宙ゴミ”にぶつかってしまう

IMG_0442
 書いてある! めっちゃくたばれジオン!!って書いてある!!

宇宙スペース粗大ゴミ
 何せ宇宙戦場跡、放出されたミサイルに当たったんだろうと誤解するも
 実は、ハッテ兵士たちが必死に動いていた…
 と読者には判明

 MSに対し、有効な兵器が無い。使えるものは身体一つだ、と。

 新兵器で優位に立つも、心理的にはキツいのよねジオン…。

無論、事情を知らないヴァシリー達は“自分達が使うのか?”と誤解

IMG_0423
IMG_0422
 寡黙で、原作でもアムロに誤解されたドアンは、部下達にも誤解され続ける

開かないなら開かないで
 既に勝敗が決した今、なぜ毒ガスなんて使う必要があるのか? 疑問は当然で
 宇宙ゴミ衝突は、事情を知った現場には「これ幸い」と
 艦を戻そうと提案に

 毒ガスなんて知らないフリしつつ、艦を戻そうと提案するドアン隊

 しかし、ガスを撒く理由を聞いている隊長達は
 戻るわけにも行きません

 これは対ハッテじゃなく、“対・地球連邦”への切り札、上と現場のギャップは厳しい!

本格的に攻勢をかけるハッテ兵たち! 彼らは事情を知っている!!

IMG_0421
IMG_0420
 理由は簡単、ジオン兵の内通者がいたのだ!

白兵戦の果て
 人間相手にためらいが生じる中、取り付いたジオン兵が外からハッチを開放
 しかし、毒ガス作戦に不本意だったヴァシリーは
 これがきっかけで奮起

 たとえ不本意でも、目の前の仲間を見捨てるわけにはいかない!

 サンボルでもありましたが、ハッチ解放可能なのは、軍用兵器でも当然に思います
 ロックしたら、いざって時に中の人を助けられませんから

 生身が接近しハッチを開ける事より、ずっと身近な問題だと思うので。

こ、攻撃!? こんな小さな目標を!?

IMG_0419
IMG_0418
IMG_0417
 MSを奪われ、“見過ごせなくなった”ヴァシリーは、敵を容赦なく殺害に。

仲間の為に
 際し、ドアン隊長の現場殺法も熱い! たまたま試験中だったマインレイヤー
 宇宙機雷を1個だけ射出させ、撃って爆発させることで
 小さな目標、生身の兵士を殲滅へ

 生身といっても、MS、毒ガスに対し無視できない事態に

 となれば、もう容赦なく排除するほかなく
 ヤブヘビ同然の殲劇へ

 ハッテの人達も、故郷が懸かって必死だったとはいえ…。

離反者『本気で連邦軍に勝てると思っているのかね?』

IMG_0415
IMG_0416
 伍長、このサイド2の暗澹たる光景を覚えておくんだな(離反者)

これが君達の未来だ
 離反したジオン兵、その内心はヴァシリー達と同じで、行動に移しただけ。
 単に戦力差の話じゃない、今回のような卑劣な作戦は
 ジオン内部にも亀裂を生むだろうと

 実際、危惧したからこそ、現場にコロニー落としを伝えなかったのでしょう

 この一発で戦争を終わらせる
 勝てば官軍だ…、そう思ってコロニーさえ兵器にしてしまったジオン

 しかし仮に勝っても、長くは続かなかったのかも…。

ドアン隊長『卑劣だと言いたければ、言えばいい』

IMG_0414
IMG_0413
IMG_0412
 ねえヴァシリー。あたしら、なにやってんだろね…(カルカ隊員)。

コロニー落とし
 全ては、短期で戦争を終わらせ、犠牲を抑える為だとドアンは思ったのでしょう
 思うに連邦の政治だけでなく、ギレンが野心家だった事も
 彼の扇動も大きかったはずです

 圧政による怒り、勝利の為に煽った為政者、戦争は避けられなかった

 なら勝って終わらせるしかない。
 毒ガス作戦をドアンは支援し、アイランド・イフィッシュの人々は全滅

 彼らの故郷は、質量兵器として地球に叩きつけられた

コロニー落としでジャブローを破壊する、“少なき流血”で勝つ為に

IMG_0411
 しかし失敗した。ヴァシリーが戦うのは「今度こそ」だと。

ジャブロー奮戦
 結果、11ヶ月も膠着して人死にを出しまくり、総人口の半数が死にいたる惨禍に。
 ヴァシリーは、毒ガスを忌避した事が余計に戦線を広げ
 犠牲を増やしてしまったのだと

 戦争に綺麗、汚いはない、もっとちゃんと解っておくべきだったと。

 今度こそ、ジャブローを落として戦争を終わらせる!
 ガンダムに仕掛けるドム試験機!

 白いガンダムは狙撃で動けず、黒は庇わねばならない、千載一遇の好機!

ヴァシリー伍長、現在の愛機。ドム試作実験機!

IMG_0410
 グフ生産を担っていた会社が、独自開発の為、グフを改造した機体。

YMS-08B ドム試作実験機
 元々、初代MSVに存在した「グフC5型」を、その後に生まれた設定で整理したもの。
 当時はMS-07C-5、C-3型こと“グフ重装型”の兄弟機であり
 ドムの為の試験機でした

 グフ製造を担った、ツィマッド社がMS開発に参入すべく開発したもの

 こうして、改造と実働で必要なデータを収集した上で
 プロトタイプ・ドムを新造

 更に手直しし、黒い三連星にテストして貰った上で、ドムは本格量産となっています

収録

IMG_0409


 巻末はこれまでの戦いを時系列順としたものが収録

 角川コミックスエース「機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 3巻」
 おおの じゅんじ、月刊ガンダムエース連載、KADOKAWA発行。
 2018年3月(前巻2017年10月発売)

収録
 第11話「二機のガンダム」
 第2話「天の業火」
 第3話「ためらいの戦場」
 第4話「亀裂」
 第5話「少なき流血 前編」
 第6話「少なき流血 後編」
 これまでの戦い

 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD http://www.gundam-the-origin.net/msd/

※トップに戻る

※過去記事一覧ページ

機動戦士ガンダムF90









 機動戦士ガンダムF90 “U.C.0120”
 機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91 “U.C.0123”
 機動戦士ガンダムF90FF 1巻“U.C.0122”三つの物語
 機動戦士ガンダムF90FF 2巻“89vs90”NEXTの鍵”!!
 機動戦士ガンダムF90FF 3巻“外殻戦闘機”ハルファイター!!
 機動戦士ガンダムF90FF 4巻“U.C.0115”ファテスト・フォーミュラ結成

漫画 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 感想








 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 1巻“黒いガンダム/海のガンダム”
 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 2巻“売国奴”ジャブローのガンダム
 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 3巻“開戦”嵐の中で輝いて
 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 4巻“ジャブロー攻略作戦”
 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 5巻【最終回】





 機動戦士ガンダムF91 プリクエル 1巻“F91 ヴァイタル”

※トップに戻る


PVアクセスランキング にほんブログ村 ブログランキング・にほんブログ村へ
アニメランキング