公式サイト どろろ 第4話 感想 妖刀の巻 レビュー 考察 画像 あらすじ 内容 ネタバレあり 原作未読 21時感想追記 これまでの感想はこちら 前回はこちら
処刑を命じられた田之介の罪。妖刀似蛭、牙を剥く! 背中合わせの剣戟!!

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多くは語らず、笑顔で逝った兄上・田之介が印象に残ります。斬らねば彼も罰せられてた
 鶴を折った事から、妖刀に侵されてなお意思を保っていたと察せられますし
 どろろ同様、綺麗な真っ白い魂(炎)だった事も含め
 罪を償い、死ねて嬉しかったのでしょうか
 妹を巻き込まぬ為にも

 田之介の言葉なき最期、初めて聴こえた耳。“音”に連なるのも切ない

最初の音は最期の音
 初めて聴く音が、兄の死に嘆く妹の声…。どろろが初めて「兄貴」と呼ぶのも胸にきます
 思うに田之介は、妹を守ろう(巻き込むまい)と突き放したと感じますし
 どろろを守った、“百鬼丸あにき”とも重なる気がします
 どっちも兄の優しさ。

 兄に行かないでと、百鬼丸へ殺さないでと。共に届かなかったお須志の声が哀しい

どろろ 4話 感想

 どろろ 第4話「妖刀の巻」
 冒頭「斬首」    
 Aパート「雨を聴く人」
 妖刀
 五年ぶり   
 Bパート「お須志と田之介」
 五年前
 聞く耳持たず
 百鬼丸と人斬りと
 醍醐の巻 
 Cパート「雨上がり」   
 感想追記
 公式ツイッターより
 制作スタッフ
 これまでの感想

妖刀・似蛭(にひる)は、原作に登場する手塚治虫氏オリジナル妖刀

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 錆びたなまくらであり、血を吸い、切れ味を取り戻しても実態は錆びたままだった

妖刀・似蛭
 冒頭、強いられているのは伝わりましたが、真相は想像の倍は酷いのも山場!
 また鬼神が、田之介を「外道にする代わりに救った」点では
 百鬼丸の父に通じる回だと思います

 剣戟も見ごたえあり、義手・義足だから勝てたのも現状を象徴してた気がします

 感覚を取り戻した事で落下を免れ、「生存力が上がった」と描くのも素晴らしい!

耳を取り戻した百鬼丸。これは純粋に“良かった”と思えるものですが…?

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 それだけに次回、「聴こえる事のデメリット」を味わう回で…?

あらすじ
 行商のお須志と出会った直後、辻斬りに遭遇した百鬼丸達は辛くも退ける
 辻斬りは、須志の兄・田之介が“妖刀似蛭”に影響されたもので
 どろろが乗っ取られてしまう

 須志は兄の現状を察し、説得を試みるが耳を貸しては貰えなかった

 再び似蛭を手にした田之介、百鬼丸は苦戦を強いられ
 今度は田之介自身を手にかける

 百鬼丸は「耳」を取り戻し、久しぶりの「音」に困惑する

 次回、どろろ 第5話「守り子唄の巻・上」

無音劇。雨が降りしきる中、一人の男が斬首を命じられた

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 前回、百鬼丸が拾い育てられた顛末が視聴者に語られた
 鬼神を3体、右足・肌・神経を取り戻した百鬼丸は
 初めての「熱さ」「痛み」に仰天する

 育ての親・寿海は、彼に何もしてやれなかった事を悔い、供養を続けるのだった

だが処刑を命じられた兵士は斬る事が出来ず、土下座して拒否する

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 兵士は刀を抜けなかったが、無情にも「ならこれを使え」とばかりに別の刀が。

雨の中で
 白塗りの鞘の刀。兵士はそれを見たとき、頭に折鶴が過ぎる。
 遂に観念した兵士は刀を抜き
 男を斬首した

 あくまで上司に命じられ、命懸けで拒否し、それでも強いられての処刑だったのだと。

 刀を振り下ろす瞬間
 初めて声が、「絶叫」が画面に響くのだった…。

 何故に処刑され、何故拒否したのか。今回もまた無情よ…。

同じく雨の中、古びたお堂に参る女の姿があった

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 あの…、もし…?/むだむだっ

雨の人
 と、声をかけたのはどろろ。曰く、「耳が聞こえないから無駄だよ」と言う。
 お堂に居た女は、濡れ鼠の百鬼丸に仰天し
 どろろはと言えば呆れてた

 曰く半時ほど(約一時間)ほど、ああして突っ立っているのだと。

 風邪をひいちまうぞ
 と、呆れながら心配してるのもどろろらしいというか

 無駄無駄と言いながら、傍を離れようとしないのも微笑ましい

 当人は、ちょっとした保護者気分なんでしょうね

女性『雨を…、聴いてるんじゃないかしら?』

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 百鬼丸は耳が聞こえない。そう言ったばかりだろ。
 と、これまた「は?」ってなどろろですが
 女性は「そう思っただけだよ」と

 なるほど百鬼丸は、得たばかりの“感覚”を全身で味わっているのでしょうね

 雨に濡れる、という実感さえ初めてのなのですから。

どろろ『ふうん…? あんた、良いとこの生まれだろう?』

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 さあ…? 昔はどうあれ、今はしがない行商人よ

田舎娘とは思えねえ
 物言いや顔だちから生まれの良さを指摘するどろろ。さすがに聡い子です
 どうだい当たりだろ? と自慢げですが
 女性ははぐらかしてしまいます

 実際女性の服装は継ぎ接ぎだらけ、とても裕福な人には見えません

 女性自身も、出来れば悟られたくないのでしょうが
 滲み出るものがあるんでしょうね

 隠したいのに露わになるもの、それは“本物”という事ですわ

どろろ『さっきは何を熱心に拝んでたんだよ? 商売繁盛?』

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 五年って…、そんなに戻ってこないって事は、もうとっくに…。

五年
 言葉を濁すどろろ。女性は、戦に行った兄の事を祈っていたのだ。
 きっと、もうとっくに亡くなったから戻ってこないのでしょう
 それでも祈り続けている

 拝む手はぼろぼろで、彼女の苦労もそれだけで解ります

 さて、冒頭で斬ったほうか斬られた方か…。
 無情の連鎖ですね

 それは多分、戻らない人が、“きっともう戻らないだろう”に変わっていった五年

 不安から縋るような気持ち、絶望へ、諦観への五年だったのでしょうか

男『たすけ…………』

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 ヒッ…!? なんだよコレ! こんな…、ひでえ事を…!?

無惨も無惨
 雨も雨、辺り一面が血の雨だったと気付いたどろろ。水溜りが血溜まりに…
 最初に倒れた男の服装から、彼も行商だったと察せられます
 足回りがしっかりした服でした

 こんなに一緒に倒れている、皆、逃げる間もなく殺されてしまったのか…?

 前々回冒頭の通り
 旅は命懸け、“命懸けでここまで来た”人たち

 相当にタフな人たち、瞬殺したならとんでもねえ!

物陰で待ち構えていた男、獲物到来に飛び出してくる

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 際し、無言で「腕」を落とす百鬼丸が格好良かったですね! 元々喋れないけど!
 つまり辻斬りは、ここに潜んで誰かが通りかかるのを待ち
 不意討ちしていたんですね
 雨を臭い消しにして。

 この死体は、多分多くが一人二人ずつ、別々に殺されたものだった

 さっき逃がしてしまった「旅人」は、普通よりタフだったんでしょうか

どろろ『おい! いきなり何すんだよ! こりゃアンタの仕業か!!』

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 この刀が血を欲したのだ、故に斬ったまで

妖刀は欲する
 刀だけが“赤く燃えて見える”辻斬りの返事は、視聴者と百鬼丸には納得ですが
 どろろにすれば、とても納得いきません
 刀のせいにするな!

 また「なんだってこんな事」の台詞に合わせ、風車を持った遺体が

 子供の親だったという事。
 小さな描写ですが、残酷な事実が際立ちます

 刀が人を殺す訳がないじゃないですか、メルヘンやファンタジーじゃないんですから

どろろ『刀が欲しがるだ? バカ言うんじゃあねーよ!』

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)辻切り
 ただの刀ではない…、人の血を吸い生きる妖刀よ…
 ひとたび握れば我が身を使い
 誰彼構わず切り捨てるのだ


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)どろろ
 全部その刀のせいだってのか…、ならそいつはなんだ!

 そのニヤけたツラは!!


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 貴様も! 俺と同じだなッ!! その刀に修羅を宿らせておる…!

木立ち走る
 どろろの指摘が的確。 刀のせいと言い、ニヤニヤ笑っているじゃあないか!
 お前は、楽しんで殺しているんだろうと突きつけますが
 男は戦いながら笑っていました

 百鬼丸が“手強い”とみて、辻斬りはニッと笑う殺したいだけじゃない!

 その“炎”が真っ白なのも、彼が純真な人だと示唆
 ただ、罪を犯したどろろや寿海も白い。
 潔白という意味ではない

 とまれ踏み込む脚、刀の切り返し、手間かけすぎな殺陣作画!

 木立ちが流れる様も、疾走感があってスゲエ好きだわ!

辻斬り『だが…、少し、遅いッ!』

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 おーい! ……こっから落ちたんなら、あいつもう…

右足は生身です
 落ちた辻斬りまで気遣うのが、悪童ながら人の良いどろろらしい。
 雌雄を決したのは、勝ったという男の油断と
 百鬼丸の決断力か

 これは今回、左足を取り戻す流れか!? と感じる一瞬!

 際し、「生身の右足の感覚」で崖に気付いた百鬼丸
 ここが本当に素晴らしい!

 百鬼丸は“感覚”を取り戻し、生存能力が上がったと描いたんですから!

 痛覚を取り戻し、“弱くなった”だけじゃない! 強くもなった!

どろろ『ん? …そっか足か。仕方ねーな』

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 どろろが足を拾いに行った(すごい字面だ)後、傷を触る百鬼丸
 彼にとって、おそらく初めての「斬られた瞬間」の痛み。
 ひとつひとつを知っていく。
 学んでいく

 しかし“腕直付け”の刀では、真っ当な剣術に敗北に近い状況だったのか

 刀の両手持ちとか出来ないんですよね、今の百鬼丸だと。

どろろ『あったあった、…さっきの刀も一緒じゃねえか! 気色悪ぃな…』

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 坊や達~! どこにいるのー! ………兄…上!?

発見未発見
 わざわざ雨の中を探しに来てくれた“女性”は、結果的に人生の岐路に。
 彼女が見つけた一方、百鬼丸はどろろを見失います
 いや脚は見つけましたけど

 刀を握った瞬間、表情を変えていったどろろ…!

 ここで百鬼丸が襲われないのが意外でした
 ともあれ辻斬りは兄だったのね。運命的な出会いにも程がある!

 ただ“百鬼丸は妖怪を引き寄せる”為、彼と出会った事こそが運命だったか

※前回の寿海の台詞より。

『兄上! ああ…、よかった…、気が付いて!!』

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 ずっとずっと仏様に祈っていたの。兄上に無事に会えます様にって!

お須志
 赤子の百鬼丸を助けてくれたように、本作では八面六臂の活躍の仏様
 ただ、百鬼丸が「命だけ」助かったように
 差配は残酷でもあって…

 いや…、構わん。いずれ戻ってくる……

 刀が見つからなかった事への一言
 兄上は「まだ乗っ取られてる」、或いは「元々正気だった」のか

 謎を残す描き方ですし、刀を手放すだけじゃダメなんだと描くワンシーン

 お須志…!(お寿司ではない)。

『ちきしょう…、戻れ! 戻れってんだよ!!』

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 つ、辻斬りだああああああああああ!

そうよ!そのまさかよ!
 意外や乗っ取られていなかったどろろ、見回りに声をかけられ斬りつけてしまうも
 まだまだ、ギリギリまで心は踏ん張っていたようです
 が

 好きに…、させるもんかあああああああああ!

 刀から、「きぃん」と音が鳴ると虚ろな顔になり
 遂に落ちてしまう事に

 堕ちたな…、ゲス野郎の心に

どろろが向かった先は、まさに「辻斬り兄上」の言った通り

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 不穏な笑みで“刀の帰り”を待つ兄上。

宿場町
 そもそも兄上が運び込まれた場所も、妙に立派だと思ったら
 この辺は、街道沿いの宿場町があったんですね
 行商が通ってたワケだし

 その付近で暴れたので、見回りが注意喚起に出歩きどろろに当たったと

 どろろが、彼らを切り捨てるのかとドキドキしましたが
 良かった人殺しにはならなかった!

 多分どろろは、まだ“直接の人殺し”はした事がなさそうですし

“回想”『済まぬな…、お須志。戦は武士の務めだ』

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 じっと血塗れの、刀だこだらけになった手をみやる「今」の兄上

お須志(おすし)
 五年前、既に両親は他界しており、妹独りだけを置いて兄は出陣した
 武士としてせざるを得なかった
 勤めだから

 ちょうど当時も雨降る季節、現在の六月ごろだったらしい

 やはり兄上は冒頭の人
 気弱そうな彼が、どうしてこうなってしまったのかという物語

 お須志は、最後まで「兄上」と呼び続けましたが…

お須志『覚えてる? 小さい頃は、一度泣き出すと止まらなかったでしょう』

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 その度に兄上、こうして私に…、鶴を折ってくれたわね?

食膳
 冒頭で思い浮かべた“鶴”は、兄と妹を繋ぐ大切な絆だった
 また、通りで売っていたと栗ご飯を差し出すが
 これも兄の大好物

 あれこれ兄を“昔”に戻そうと、心を砕くお須志

 でも兄の視線が意味深ですね
 己の手、そして「売ってたから買った」割りに奇麗に整えられた食膳

 宿の食器でなく、こういう時に備え、家のものを持ち歩いてたんでしょうか

 兄は食膳を一瞥したものの、手をつけようとしません

兄の視線に、須志は思い出す

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 俺はここだ…、ここにいるぞ…!(兄上)

兄の手
 須志は彼を担いで宿場町に行く途中、惨状を見ていたんですね
 どろろが見た風景より作画は細かくなっており
 子供も切り捨てていたと明確に

 風車は、母と一緒に斬られた子供のものだったのだと

 そして兄同様、“兄の手”をみやる須志…!
 さて兄の真意とは。

 妹を気にかけていないのか、それとも敢えて無視しているのか

来たぞー! 辻斬りだーーー!!

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 百鬼丸…! ……え!?

頼みの綱
 完全に落ちたかと思いきや、いまだ踏みとどまっていたどろろ
 頼みの綱、百鬼丸を見つけて綻ぶも
 刃を向けられ愕然

 どろろが支配されていたら、怯えてる人たちに斬りかかっていたんでしょうね

 よく堪えていたどろろ!
 そして、こういう時は百鬼丸の能面顔がひたすら怖い!!

 もう顔は生身ですが、表情がピクリともしない!

お須志『兄上、帰りましょう? 私と一緒に…! …何か! 何か言って!?』

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 なにとぞ! なにとぞ、お考え直しを……!!

罪人たち
 田之介が躊躇った理由は一つ、男達は“何一つ悪くなかったから”だったのです
 彼らは、非常に有能な「城大工」であり
 立派な櫓を作りました
 だが!

 敵に下ればたちどころに弱みは知れる! …そうなる前に斬るのだ!!

 いかなる大軍でも、一夜には落とせないだろう“まっこと良きやぐら”を作った
 だからこそ殺さねばと

 解らんでもないが、なんとまあ身勝手な! ファラオか!!

 兄上が躊躇ったのも納得ですわ!

貴様…、出来ぬというのか! ならばコイツで腹を切れィ!!

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 ふはは! 我が蔵に眠っていた古刀よ!! 錆びた鈍らだが貴様には似合いかと思うてな

なまくら
 非道も非道。立派な刀は錆びに錆びきって、斬れなくなっていたのです
 斬られるほうも斬るほうも、こんな苦しい話はない
 鬼畜の所業よ!

 さあ…、そやつを殺せ! 殺すのだああああああああ!!

 まさかここまで酷い話だったとは…
 冒頭の時点でも、「気弱げで人が良さそう」ではありました

 しかしそもそもが身勝手な理由で、気弱とかそれ以前の話だった!

 それでも、“妹の為に生き延びねば”と過ぎったんですね

田之介『うあああああああ!

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)主君
 その刀! 血を吸うほどに切れ味を増すそうだ
 真偽は知らぬが…
 ふふふ…

 血には事欠かぬな!


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 殿…、血が欲しい、と似蛭が申しております…

似蛭(にひる)
 逆らえば殺される。板ばさみになった兄は、妹の為に生きようとしただけだった
 しかし主君の非道な行為が、“なまくら”に成り果てていた妖刀
 似蛭(にひる)を目覚めさせてしまった
 と

 お前もっと血が吸いたいか? 安心しろ…、俺が吸わせてやる。幾らでも

 主君たちをも斬り殺した田之介
 どろろと違い、彼は”自分の意思で似蛭と殺している”のが大きい

 誰が悪いといえば主君ですが、主君も度胸試しの座興だったのでしょうか

 何が悪いといえば、やはり一番悪いのは時代なのか…!

田之介『……来たな』

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 行かないで! 兄上…!!

表情
 どろろ=妖刀が来たと気付き、見下ろした田之介。際し“哀しげに見える”のが妙
 単に、顔を下げたからそう見えただけにも見えるし
 本当に哀しかったからにも見える

 彼が内心でどう思っていたか、視聴者には判断できない描写

 もしかしたら、妖刀が戻ってきて哀しかったのかもしれない…
 と“思える”描写が巧みです

 余談ですが、能面は実際にこういう作用を使い、“表情を変える”演技をしています

 百鬼丸の表情変化と絡めた、意図的な演出と思う次第。

どろろ『バカ…、やめ!? オイラだってわかんないのかよ!?』

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 他方、こっちは耳が聞こえない百鬼丸。まさに問答無用!

聞く耳を持たない(物理)
 田之介に言葉が届かないように、こっちはそもそも聞こえないっていう!
 しかし、どろろも冒頭「聞こえない」と言った直後ですし
 解ってるから逃げるしかない!

 お客様に、琵琶を持った盲目の達人の方はいらっしゃいませんか!

 明らかに首狙い、殺す気としか思えない剣技
 避け続けるどろろ!

 どろろさん剣を持ったまま前宙! この子も大概スゲーな!!

田之介『離せ、お須志』

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 兄上がいてくれるなら…、あの頃のように…、また…! お願い…

あの頃のように
 静かな音楽の後、兄は「似蛭が俺を呼んでいる」と言い残し去ってしまいました
 聞こえても、届かない思いもある
 また

 お願い…、一緒に居て、昔の兄上でなくても、私は…!

 おそらく須志さんは解っていたんでしょうね
 担いで連れ帰った際、「兄が辻斬りなのだ」と察した上でこう言っていた

 この五年で、家も土地も女一人では維持できず失った

 それでも兄さえいれば、と。

お須志『兄上…!』

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 ただ兄は、“幼い日のように泣きじゃくる妹”を見て想いを馳せたのだと。
 この場面でも、チラッとだけ描きながら
 兄が出て行く姿を描きます

 兄は泣きじゃくる妹に息を洩らした、確かに“昔の兄上”でもあるのだと。
 
どろろ『うっ…!

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 百鬼丸…、おめえ……?

兄貴
 百鬼丸が刀を弾き飛ばしてくれ、正気に戻れたどろろ。真意を悟って感謝しますが
 肉体、精神的な披露が酷かったのか昏倒
 が

 ありがとな、百鬼丸…、の、…あにき…………

 遂に「兄貴」まで昇格した…!
 兄貴ィ!

 百鬼丸の兄貴ィー! まあ当人には届いてないんですが

 ちょっと中腰になった百鬼丸がかわいい。

『この刀は俺のものだ…、俺だけの刀…! ハッ!!』

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)田之介
 何故斬らなかった?
 それでは俺は斬れんぞ

 似蛭を手にしたこの俺は…! てやあああああ!!


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 実はさっき兄上は、「折鶴を折っていた」んです。食膳に添えた懐紙を使って

何故
 泣きじゃくる自分に折鶴を、話を聞いていたか或いは思い出してくれたのか
 どっちであれ、少なくとも「兄は昔のままだ」と気付いたのか
 立ち上がった須志

 その兄は、百鬼丸が殺さなかった事を責めて攻勢へと転じます

 実際、さっき遅れをとった理由なのかもしれません
 おそらく百鬼丸は「刀だけ」狙ってる

 それでは勝てないぞ、と「解って」指摘しているんでしょうか?

 単に煽ってるのか、それとも解った上での言葉か

打ち込まれる百鬼丸、彼の目には「白い炎」と映っている田之介

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 一瞬の攻め合いの末、背中合わせになる二人!

拮抗
 奇異な状況ですが、密着しては互いに剣を十全に使う事が出来ない!
 いわゆる「先に動いたほうが負け」的なシチュエーション
 燃える奴だコレ!

 拮抗状態に陥った二人と、駆けて来たお須志

 多分、お須志は一度は「兄はもう手遅れだ」と思ったのでしょう
 だから行かせた

 しかし鶴を折ってくれた、変わっていないと気付いて止める勇気が湧いた!

 ところが、拮抗状態だったのがいけなかった。多分!

お須志『その人を…、兄上を斬らないでーーー!

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 兄上…。と須志が発すると共に、折れた刀はなまくらに戻ってしまった

交差の一閃
 斬らないでと聞こえたその時、兄上は確かに笑っていました。笑って先に動いた
 百鬼丸は、先の戦いと同じく“義肢”で妖刀を受け止めると共に
 敵の力を利用し左腕抜刀

 おそらく意図的に、田之介自身を狙って斬りつけ勝利を収める事に

 左腕で抜き様に田之介を斬り、右手で妖刀を折ったとも取れますが
 刀が折れる(斬れる)ような音はせず
 軌跡も妙

 私は、田之介を斬り殺した事で妖刀が活動停止したのだと感じました

 百鬼丸がそうするよう、田之介自身が仕向けたのだと。

須志『兄上……………』

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 取り返した耳に初めて届いた音は、雨とすすりなく声でした…

初めての音
 兄は笑顔のまま事切れ、須志は百鬼丸を責めるような真似はしませんでした
 ただ、百鬼丸は直後に「耳」を取り戻すことなり
 嗚咽を最初に聞く事に

 ただ今はまだ、その意味が分からないのかもしれません

 聴覚を取り戻し、百鬼丸はただ雨を見上げ
 罪の意識という風もなく。

 そうした他人の感情に気付き、知っていくのはまだまだ先の事か

 須志さんには辛い結末になった…。

間者『手を尽くしてみましたが、産婆の行方は杳として知れず』

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 赤子につきましては、未だ…(間者)

行方知れず
 12の鬼神が4体までもを失った醍醐。その加護はどこまで後退したのでしょうか
 ただ、やはりというか産婆が亡くなったのは「プラス」。
 こう言っちゃアレですがプラス
 寿海の行動もですが。

 おかげで百鬼丸の行方は、まだ猶予を得られる事に

 しかしいよいよ醍醐様も捨て置けない…?

Cパートは雨上がり。冒頭で描かれた荒れ果てたお堂にて

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 お須志が鶴を置いていったのだ、と「雨上がり」が描かれ終了。

雨上がり
 私が思うに、“兄に会わせてくれ”、の願いを叶えて貰った返礼なのだと思います
 きっと、ここの仏様が願いを叶えてくださったからだ
 と

 百鬼丸を責めるかとも思いましたが、後味の悪くない印象を与えるラスト

 彼女は、百鬼丸が「耳が聞こえない」と聞いてましたから
 納得して別れたのだと。

 この描き方は、「妖刀のお話はここでお終い。後は想像してね」という演出か

感想追記

 発端は五年前
 言わずとも伝わるものがある
 妖刀の望みに従い、人を殺し続けた五年間
 お須志
 寿海のおかげ       
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発端は五年前。戦に出陣した兄は帰らなかった

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 何故田之介は嫌がったのか? 鶴の意味は? 意味が解っていくのが哀しい

田之介とお須志
 五年前、田之介出陣。既に両親も亡く、妹・お須志の為にも生きて帰らねばならなかった
 際し主君は、やぐらを立てさせた大工たちが敵に雇われる可能性を恐れ
 田之介は処刑を任されるも嫌がった

・大工達に罪はなく、また鶴=泣き虫な妹の為、田之介も生きて帰る為に必死だった

 しかし主君は、反攻的な田之介に敢えて“斬れない妖刀”を渡し
 結果、彼によって皆殺しにあってしまう

傍目には全滅した事になり、家も潰れ、お須志は行商人に身を落とす

 兄と別れて五年、冒頭、お須志は「耳の聞こえない百鬼丸」とどろろに会い
 やがて兄と再会を果たす

・兄は耳を貸さなかったが、鶴を折ってくれ「妹を想っている」事を示す
 お須志は、百鬼丸に「兄を殺さないで」と叫ぶ
 が、百鬼丸は彼を手にかけた

 百鬼丸が耳が聞こえないと知ってる為か、お須志は恨みをぶつける事はなかった

耳を貸さなかった兄と、耳がなかった百鬼丸

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 お須志さんはどろろよりも先に、「雨を聴いているのだろう」と気付いた

言わずとも
 今回は“耳”に関わる回ですが、共に「言わずとも伝わる」の回だったよう思えます
 冒頭、百鬼丸がなぜ雨に打たれているのかを理解したように
 兄が「満足げに亡くなった」意味を理解し
 百鬼丸を責めなかったと。

 同様にどろろも、“顔立ちからして育ちがいいだろ?”とも見抜いてますし

 聞こえても耳を貸さない(貸せない)人も居れば、言わずとも分かる人もいる、みたいな

田之介。妖刀の望むがままに、人を殺し続けた五年間

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 普通ならこれほど殺せば臭いが強烈、そこで雨の日を狙って活動してたんでしょうか

人斬り田之介
 最期、兄は満足そうに亡くなり、刀を手放しなお妹の言葉に耳を貸そうとしなかったり
 それでいて、鶴を折ってあげるなど人の心が残っていた
 心までは支配されきっていなかったのか

 それでも既に散々に殺人を犯し、罪の意識で死にたがっていたのでしょうか

 どろろが指摘したニタニタ笑いは、罪の意識から逃れる為と
 或いは強さに酔いしれていたのかもしれません

 百鬼丸が手強いと見て笑ったのは、殺してくれそうだと思ったからだったのか?

 百鬼丸が斬ったのは、それほど田之介が手強かったのだと感じました

お須志。語源は山の名前?

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 長かった髪は短くなった。売ったのでしょうか?

お須志
 或いは男装しようとした名残なのか、手塚治虫作品的な髪型となっていたお須志
 苦労をしたんだな、と一目で分かる見た目だったんだと思います
 兄の目から。

 なお現在の岡山県に「須志山」があります。標高は470m.

 名前の由来だったのかしら?
 ちなみに宮崎県には、「須志原」という伝統的な苗字があるそうな

 行商は、家が潰れた事と「兄が見つかるかも」という想いだったのでしょうか

『お願い…、一緒に居て、昔の兄上でなくても、私は…!』

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 髪が短くなっていたと解った後、彼女が泣いている間に、兄は「鶴」を折っていた

引き金
 個人的には最後の引き金がここで、須志が兄に依存していた事だったように思えます
 兄さえいれば、兄が変わってしまっていようとも。
 彼女を「罪」に巻き込んじゃいけない

 だから敢えて興味がないフリをし、冷たくして振り払おうとしたのだと。

 それでも、つい「泣いてる時には折鶴」という辺り
 兄の人柄が感じられて好きです

 これからは「兄を探す人生」ではなくなるんです。

 彼女にとっては間違いなく「解放」でもあったのだ、と感じる回でした。 

余談ですが

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 当時の油は、大量に取れた魚などから絞ったものが主だったとか。
 なので、昔話で「化け猫が油を舐める」わけですね。
 ただし魚の油は酸化しやすくて臭く
 値段の安いもの

 ろうそくもありますが、和ろうそくは櫨(はぜ)の木の実から作るので大変高価

 現代の洋ろうそくは、石油由来で大量生産できるもので
 現代では和蝋燭は殆ど作られていません

 またSMのろうそくプレイに使われるのは、基本的に和ろうそくとされます

 これは洋ろうそくより融点が低く、火傷しにくい為であるそうな。

今回ラスト、醍醐様が「息子探し」にさっそく躓きましたが…

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 それもそのはずで、拾った寿海は山奥に引っ込んでたみたいなんですよね

寿海のおかげ
 劇中で明言はしてませんが、百鬼丸を拾って以降「他人と関わる」描写が皆無に
 おそらく、あまりに目立つ百鬼丸の容姿を気にして
 人里から離れたのだと思います

 自給自足になるので大変、それでも多少の買い物くらいはいってるハズですが

 多少の人探し程度では、見つからないのも当然なんだと思います
 その後、六歳になった頃に化け物が出現

 以降「百鬼丸は化け物をひきつける」と悟り、十年に渡り稽古する事に

 逆にいえば、それまでは化け物は出ていなかったらしい。

公式ツイッターより

























2019年1月28日 どろろ 第4話「妖刀の巻」

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 第1-2話とも前回ともまた異なる、3人目の脚本家さんが担当。

スタッフ
 脚本:金田一明
 絵コンテ:桑原智
 演出:鈴木卓夫
 作画監督:斉藤圭太、手島勇人、興村忠美
 総作画監督:岩瀧智
 アニメ制作:MAPPA手塚プロダクション
 原作:手塚治虫(1967年 - 1969年)

あらすじ
 どろろと百鬼丸は人斬りの田之介と対峙する。彼が振るう刀は鬼神が宿る呪われた妖刀であった。かろうじて田之介を退けるも、妖刀がどろろの手に渡ってしまい、どろろは妖刀に操られてしまう。

次回、“聴こえる”ようになった耳に届く子守唄とは…?

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 前回に続き、手塚プロダクション制作回!

初めての“音”
 本作は2社が共同制作してますが、第1話と2話、3話4話とそれぞれが制作する形に
 耳が聞こえても耳を貸さず、喋れても殆ど喋ることがなかった田之介と
 どちらも利かない百鬼丸が重なる回

 でも思うに、どちらも兄貴としての優しさは共通していたんじゃないかって

 須志さんには辛い結末ですが
 兄さえいれば、と「今の兄」に言ってしまったのがいけなかったのかも…、とも。

 彼女を本当の自立へ促す為にも、死ねて嬉しかったのかな…、とも思いました

 次回、どろろ 第5話「守り子唄の巻・上」

どろろ 4話 感想

 どろろ 第4話「妖刀の巻」
 冒頭「斬首」    
 Aパート「雨を聴く人」
 妖刀
 五年ぶり   
 Bパート「お須志と田之介」
 五年前
 聞く耳持たず
 百鬼丸と人斬りと
 醍醐の巻 
 Cパート「雨上がり」   
 感想追記
 公式ツイッターより
 制作スタッフ
 これまでの感想
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どろろ 感想 2019年1月 公式ツイッター

 どろろ 第1話「醍醐の巻」
 どろろ 第2話「万代の巻」
 どろろ 第3話「寿海の巻」
 どろろ 第4話「妖刀の巻」
 どろろ 第5話「守り子唄の巻・上」
 どろろ 第6話「守り子唄の巻・下」 OPテーマ「火炎」歌詞
 どろろ 第7話「絡新婦の巻」
 どろろ 第8話「さるの巻」 EDテーマ「さよならごっこ」
 どろろ 第9話「無残帳の巻」
 どろろ 第10話「多宝丸の巻」
 どろろ 第11話「ばんもんの巻・上」
 どろろ 第12話「ばんもんの巻・下」、前期OP「火炎」、前期ED「さよならごっこ」
 どろろ 第13話「白面不動の巻」
 どろろ 第14話「鯖目の巻」
 どろろ 第15話「地獄変の巻」
 どろろ 第16話「しらぬいの巻」
 どろろ 第17話「問答の巻」
 どろろ 第18話「無常岬の巻」
 どろろ 第19話「天邪鬼の巻」
 どろろ 第20話「鵺の巻」
 どろろ 第21話「逆流(ぎゃくる)の巻」
 どろろ 第22話「縫の巻」
 どろろ 第23話「鬼神の巻」
 どろろ 第24話「どろろと百鬼丸【最終回】」