藤田和日郎。双亡亭壊すべし 12巻 感想 考察 画像 レビュー 内容 ネタバレあり これまでの感想はこちら。前巻はこちら
アンキョ到達の結果! “絵”攻略の特効薬、予告では彼女の正体も発覚

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帰黒は、やはり青一の弟だったらしい。彼女の“水”が絵の特効薬とも発覚!
 絵を何とか出来るアテ、そして泥努の過去も発覚
 物を色で見、その幸せは“黄色”。
 残花と重なる色…?
 
 泥努も詠座もしのぶも、“好きな人と結婚できなかった”。共通の絶望だったの

“月橋詠座”を越えたい
 勇気は“感染”し、皆の力を引き出していく! 人間賛歌って奴よ!
 作中、恐怖が感染するのが問題点となってましたが
 同じく共感を広げる性質があるのね
 芸術家の家だから?

 泥努を犯した黒い水は、異星人というより、“姉の絶望に感染”したのかも…?

双亡亭壊すべし 12巻 感想

 第109話「泥努の話」
 第110話「遠い記憶」
 第111話「詠座」
 第112話「あの夜」
 第113話「ある夜の記憶」
 第114話「宴の部屋」
 第115話「穴の貫通」
 第116話「感染するもの」
 第117話「帰黒の髪」
 第118話「ひとつになる意思」
 追記「しのぶと泥努と詠座さん」
 あとがき
 これまでの感想

前巻は外、今巻は中の面々を描いていく! “結婚式場”の正体も発覚へ

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 紅の表情変化が良かった、泥努を見据えて、共感して、泣いて。

あらすじ
 泥努の“水”を浴びた紅は、由太郎少年が狂画家・泥努になった顛末を見る
 彼は、姉を奪った「月橋詠座」を越える「世評」が欲しいが為
 遺言に従い邁進し続けているのだ

 他方“暗渠”は繋がったが、窒素が流れ込み一難が去った

 際し、タコハとロクロウが「勇気」で皆を一つにし
 侵略者「しの」は警戒を新たにした

 二人を執拗に狙う侵略者、しかし帰黒の“水”が予期せぬ威力を発揮する

 彼女の水なら、異星との門である絵を破壊できると判明し…?

第109話。泥努の過去、泥努の目的。“脳髄を揺らす絵”を描きたいのだ!

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 荒らぶる泥努のポーズ、彼は「売れたい」だけ。だけなのよ…!

第109話「泥努の話」
 脳にこだわる泥努、彼は生まれた頃の事を覚えていたり普通じゃなかった
 唯一味方で、唯一、同じようにモノを見ることが出来たのが姉
 姉だけが、彼に「共感」してくれたのね
 明治42年5歳、姉しのぶ12歳。

 文字通り時間を忘れ、技術研鑽を続ける泥努。目的は“売れたい”為!

 このヒト、そういう「周囲の評価」がどうでもいいヒトでは?!
 と思ったらそこが核なのか

 つまり「売れること」、姉を奪った詠座を“客観的に越える”指標なのか

 主観じゃ無意味、「詠座より上」なんてとっくに思ってるから。

 彼は何とかして詠座を超えたいのね、きっと。

第110話。泥努の好き、泥努の怒り、泥努の「敵」!

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 ホント凄まじい表情を描きなさる!

第110話「遠い記憶」
 泥努、由太郎は姉と絵が大好きな少年だったから、姉と離れるのも我慢した
 同様の素質、天才肌な姉も絵を研鑽する事を望み
 東京の美術学校へ

 が、31歳子持ちの人気画家、月橋詠座と恋に落ちてご覧の有り様

 そら由太郎も応援できねえよ!
 父も当然連れ戻すも、多分「それ」がいけなかったのか?

 泥努同様に姉も“執着”、詠座と結ばれなかったのが病の原因か?

 似たもの姉弟、「執着」も同様だったんじゃないでしょうか

第111話。“姉の中の詠座”を越えたい、消したい! 由太郎は奮闘し続けた

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 そんな折、当人が現れてしまったと。最後まで名乗らなかったそうですが…

第111話「詠座」
 サブタイは名前であり、彼がしのぶに話した“己の星座”のコトか。
 とまれ、技術的には由太郎のがずっと上手いんですよね
 天才だし努力してるし

 対し詠座は苦学した為、美術学校も出ていない、“へたっぴ”なのだと

 しかし詠座は「世間」が認めている
 何より姉の心を捉え離さず、やがて姉は逝ってしまった

 だから由太郎、泥努は「世間=姉」に見立ててるんでしょうか

 姉の代わりに、「世間」で詠座を越えたい

 でも内心で世間をバカにしてる彼は、きっと売れても満足できない気がします

第112話。彼は刺した、殺すつもりだった、殺す以外なかった!

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 だから由ちゃん… お姉ちゃんを殺してね

第112話「あの夜」
 でも由太郎は、まだ由太郎だった泥努は、詠座を許してしまいました
 詠座もまた、姉と同じ想いだと聞いた由太郎は
 曰く「刺しても何もならない」と

 私は由太郎が、自身気付かないところで“共感”したんじゃって。

 由太郎だって、姉と同じように絵が好きだった
 そして「許されない関係」だから

 由太郎も詠座と同じ、しのぶが好きで、でも結婚できないんですから。

 詠座の既婚設定は、「由太郎と同じ」に繋がる部分だと思います

 さて姉は「弟が自分を描き終わったら死ぬ」、と思い決めていました。

第113話。描かれて死にたい(殺して欲しい)。でもダメだった。“だから殺して”

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)しのぶの遺言
 よっちゃん
 ……絵

 もっと もっと もっと じょうずになって ね

第8巻、残花が見たトラウマ。


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 この時点で、泥努は「異星人水」に取り込まれて…、巻末見るに違うのか?

第113話「ある夜の記憶」
 姉の、「描いて」は「描き終わったら死ぬ(殺してと同義)」と由太郎は理解
 姉と由太郎は似た者同士、だから互いに以心伝心で
 弟が描いてくれないと解った

 だから姉は、直接その手にかけてほしいとまで頼んだんでしょうか

 彼女の行動は「弟に殺して欲しい」。
 願い通りにした

 そして今も、姉の言う通りに「上手に」と目指し続けていて…?

 第8巻ざんちゃんの直感は正しかったのね…。
 泥努は殺した、けど世間一般の「殺人」とは全く違うものだったと。

 泥努は姉の“絶望”に共感、影響されてしまったのか?

第114話。紅の反応、泥努の反応。“花嫁の死体”の正体とは

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 死体の正体は、「姉が着たがってた花嫁衣装」の再現だったと。

第114話「宴の部屋」
 とかく姉の望みを叶えたがる泥努、彼を「かわいそう」と紅は感じました
 彼だけじゃない、姉・由太郎・詠座みんな不幸になった
 誰もが、幸せになりたかった
 なれなかった

 でも泥努は“蔑まれる”より、こっちのが癪に障るのね!

 彼を理解しようとしない、「酷い奴だ」と言う奴ばかりと解ってる
 彼もそれは解ってるから怖くない

 彼が理解できない、“彼を理解しようとする奴”が嫌いなんですね

 彼は天才だから、“凡愚如きに理解されたくない”のか?
 唯一の理解者は姉だったからか?

 姉こそ至高、その姉と同じ事を、他人にされるのが許せないのか?

「九相図」を知ってるか? 彼は、彼の欲望も果たしていた

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 紅を再び手にかけますが、さて、どんな理由で殺さないのか?

九相図
 姉の願い、「白無垢を着たかった」を再現した泥努ですが
 また、姉の遺体はすぐ焼かれてしまいました
 当たり前ですが

 だから“女の死体が腐っていく経緯”、「姉で見れなかった事」も果たした

 九相図とは、腐る光景を9枚の絵にしたもので
 僧の煩悩を断つ絵なんだそうな

 つまり「女」なんてこんなもの、いいもんじゃないぞと思わせる絵。

 ン…? 泥努、姉への想いを絶ちたくて描いたのか?

 だから何十枚も?

第115話。“暗渠に繋がる”ぞ! 外だ! 危ないぞ!! 早く止めなきゃ!!

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 だが外と繋がった結果、「外気」が敵を殲滅してしまった

第115話「穴の貫通」
 そうか! 「ドクシャ」の私も焦りました、外と繋がったら世界は終わりだと
 しかしです、外と繋がったら自滅じゃありませんか!
 そうですそうです!

 今、ドクシャと残花、タコハ達の“気持ち”は一つだった!

 残花たちは焦ってた。
 頭に血がのぼり、ちょっと考えれば解る事も分からなくなってた

 録朗が「気持ちがバラバラだ」、と焦ってたのもこの前振りだったのね

 ピンチなのに楽しくなる、笑えば気持ちは上を向くね!

第116話、“恐怖は感染する”、だから双亡亭は無敵だった

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 双亡亭には“感染する下地”がある、それは侵略者しのには解らないらしい

第116話「感染するもの」
 でも分かる気がします、芸術家の家だから。他人を感動させたい人の家
 気持ちを動かしたい、それが泥努の根底にあるもの
 彼は「脳髄を揺らす」と呼びます

 ここは多分、“共感を増幅する下地”があり、それが双亡亭を無敵たらしめていた

 しかし恐怖ではなく、「勇気」を感染させる二人が現れた
 今回は「笑顔」も感染させた

 しのは理解できないながら、タコハとロクロウこそ真の強敵と看破

 作中、もっとも無力な二人が「最強」なのね!

第117話、殺しても死なない!? 倒しても復活し続ける“侵略者”たち

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 しかし帰黒の「霊水」なら、一発で機能停止できると判明

第117話「帰黒の髪」
 巫女として利用されていた帰黒、彼女が生み出す奇跡の水の真価!
 今回は、あの長い髪がたまたま多めに切断され
 敵の爆発に巻きこまれる事に

 結果空中で大量に溶け、シャワーになって降り注いだ!

 無限復活を止めうる!
 のみならず、「絵」を崩壊させる効果があると発覚

 巻末予告では、帰黒が“青一の弟”と発覚、爺ちゃんの星の力が変質したのか?

 爺ちゃん星にその力があれば、そもそも勝ってたハズですし。 

第118話。みんな体が動いていた、事態は次のステージへ!

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 勝利条件「泥努の絵に、帰黒の水を浴びせる」始動!

第118話「ひとつになる意思」
 しかし敵にも認識され、これからは“過去90年分の実力者”が投入へ
 ひとまず、残花はここに残って敵を足止めし
 パーティーは一旦分散

 また残花、“生者は鍛練し続けている”ゆえに強いと表現

 取り込まれた者達は、「止まっている」のね
 鬼離田めっちゃ理性あるけど!

 絵を壊す、新しい「目的」が見つかるも「青一では殺せない」敵か

 元人間は倒せない、この問題はどうするんでしょう。

泥努と正反対に思えた姉は、めちゃくちゃ「そっくり」だったのか…?

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 姉さん、紅そっくりだし、そういうメンタルかと思いましたが…?

物語の原点
 問題は、泥努・詠座・しのぶ、全員が“好きな人と結ばれなかった”
 多分、詠座も「離婚できない理由」があって
 しのぶが執着して

 むしろしのぶこそ、めちゃくちゃ困らせてたんじゃないでしょうか

 病とは、彼と結婚できない心労から生じたもの(?)で
 悪く言えば「自分勝手」なのかも

 泥努視点だと“悪者”な詠座こそ、しのぶに心を救われ、やがて苦しんだのかも…?

 元貧乏、お金持ち、「二人とも絵が好き」。何かありそう。

収録

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 本作は“共感”、黒い気持ちがドクシャにも伝わっていく…? 姉ちゃん完全に亡霊だわ

 少年サンデーコミックス「双亡亭壊すべし 第12巻」。
 藤田和日郎。週刊少年サンデー連載、小学館。2019年3月(前巻2018年9月)

双亡亭壊すべし 12巻 感想
 第109話「泥努の話」
 第110話「遠い記憶」
 第111話「詠座」
 第112話「あの夜」
 第113話「ある夜の記憶」
 第114話「宴の部屋」
 第115話「穴の貫通」
 第116話「感染するもの」
 第117話「帰黒の髪」
 第118話「ひとつになる意思」
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アニメ版 うしおととら 感想 2015~2016年

 第壱話「うしおとらとであうの縁」
 第弐話「石喰い」
 第参話「絵に棲む鬼」
 第四話「とら街へゆく」
 第伍話「符咒士 鏢」
 第六話「あやかしの海」
 第七話「伝承」
 第八話「ヤツは空にいる」
 第九話「風狂い」
 第拾話「童のいる家」
 第拾壱話「一撃の鏡」
 第拾弐話「遠野妖怪戦道行~其の壱~」
 第拾参話「遠野妖怪戦道行~其の弐~」
 第拾四話「婢妖追跡~伝承者」
 第拾伍話「追撃の交差~伝承者」
 第拾六話「変貌」
 第拾七話「カムイコタンヘ」
 第拾八話「復活~そしてついに」
 第拾九話「時逆の妖」
 第弐拾話「妖、帰還す」
 第弐拾壱話「四人目のキリオ」
 第弐拾弐話「激召~獣の槍破壊のこと」
 第弐拾参話「永劫の孤独」
 第弐拾四話「愚か者は宴に集う」
 第弐拾伍話「H・A・M・M・R~ハマー機関」
 第弐拾六話「TATARI BREAKER」
 第弐拾七話「風が吹く」
 第弐拾八話「もうこぼさない」
 第弐拾九話「三日月の夜」
 第参拾話「不帰の旅」
 第参拾壱話「混沌の海へ」
 第参拾弐話「母」
 第参拾参話「獣の槍破壊」
 第参拾四話「とら」
 第参拾伍話「希望」
 第三十六話「約束の夜へ」
 第三重七話「最強の悪態」
 第三十八話「最終局面」
 最終回「うしおととらの縁」


 双亡亭壊すべし 1巻“壊れずの家”。
 双亡亭壊すべし 2巻“<双亡亭>進入”
 双亡亭壊すべし 3巻“更衣室”より出でるモノ
 双亡亭壊すべし 4巻“真相は二つ星にあり”
 双亡亭壊すべし 5巻“笑うしかないのじゃ”
 双亡亭壊すべし 6巻“お願いだから” 双亡亭の弱点、目的、窒素!!
 双亡亭壊すべし 7巻“だから私は建てたのだ” 二つ時代の侵入者!
 双亡亭壊すべし 8巻“わたし達は怖いのだ” 双亡亭誕生秘話!
 双亡亭壊すべし 9巻“愚か者の最期はいつも悲鳴” タコハが見たモノ!
 双亡亭壊すべし 10巻“双亡亭壊すべし”
 双亡亭壊すべし 11巻“脱走事件”肖像画の描き方
 双亡亭壊すべし 12巻“感染者たち”泥努誕生の過去!