公式サイト ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第12話 感想 レビュー 考察 画像 あらすじ 内容 ネタバレあり 21時感想追記 前回はこちら
死ねと守りたい、罵倒に感じる兄大佐の悲しみ。戦争は終わっていない

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お前は人形だ。大佐は、彼女に最初から心があったと解っている気がします
 でも認めたら、彼女を贈ったのは、弟ギルベルトに「守るべき相手」を増やしただけで
 死んだのは自分のせい、そう想ってしまうからでしょうか
 
 死ねと罵り、2度も庇った、弟想いな人だなって凄く思う

戦争は終わっていない
 当時者の中で、決着がつかない限り戦争は終わらない、准将の指摘も大佐と重なります
 終戦も、ヴァイオレットの件も、「変化」を認めるのは辛いという事
 少佐の死を、認められなかったのと同じだと

 変化した状況を受け容れ、踏み出す、その大切さを描いた気がします。

目次 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第12話 感想

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 前半
 後半
 戦争は終わっていない
 だからお前も死んでしまえ!
 感想追記
 これまでの感想

殺さず済ます”のは難しい、以前は、ナイフを滑らせるだけで良かったのに

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 以前なら引き金を引くだけで良かった、「殴って気絶させる」のは難しい

あらすじ
 帝国との和平使節が出発、しかし、鎮圧されたと見せかけ戦争継続派は活動していた
 ライデン軍は、着実に守るべく“辺境伯”ディートフリート海軍大佐を出陣
 彼の隊は、平時でも戦力を保っていたからだ。

 北部からの帰還に、汽車を選んだヴァイオレットも偶然合流

 しかし対応は後手に回り
 エイダンの死に、相手を殺すまいとするヴァイオレットも攻めあぐてしまう

 ギルベルトの兄ディートフリート大佐は、そうやって弟も死なせたのかと責めるが…?

 次回、ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第13話【最終回】

もう誰も死なせたくない。手をすり抜けていった命に思う

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 自動筆記人形となり、愛する人を失う事、残される事、残してゆく悲しみに共感し
 前回では、握り締めた手から命がすり抜けていく悲しみを
 直に味わったヴァイオレット

 もう、無感情に人を殺めていた彼女ではないのだ、と。

『…何故、陸軍ではなく海軍の私を?』

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 不測の事態に対して、考えうる手段を全て用意しておきたい

“戦争継続派”合流を阻止せよ
 前回の国クトリガルでは、和平反対勢力が流入、内戦を引き起こしてしまった
 鎮圧したが、脱出し合流を図っている隊を潰して欲しい
 と

 厄介事は、弟がいないのなら兄に頼め…、か?

 ディートフリート・ブーゲンビリア海軍大佐
 場違いだが、陸軍特殊部隊は解散し、彼の部隊がもっとも適任なのだと要請された。
 
 だが、本音は「何でも屋」だった弟の代わりを期待されているのだ、と。

『反対勢力が、和平交渉を妨害しに来るのは間違いない』

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 同じく前回、開業間近と言われていた、大陸横断鉄道が開通した
 これが戦争時、敵・北部連合の盟主だったガルダリク帝国へ
 使節団とドールを乗せる

 その道中、襲撃を受ける可能性が高いだろう、と。

『二度と、争いが起きてはならん!』

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 和平…、か。

本当に必要な事か
 近隣部隊を自由に使っていい、争いの呼び水、妨害派を叩き潰して欲しい。
 大佐の皮肉を無視し、軍部は出撃を要請
 戦後の戦いはこうして始まる
 と

 しかし「和平か」、と呟く背中は、どうにも寂しげにしか見えなかった。

 代々陸軍の家を飛び出し、海軍に就いた異端の兄は…?

『補給さえあれば、直接ライデンまで送ってやってもいいぜ?』

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 これまた前回、手紙をエイダンの遺族らに届けたヴァイオレットだが
 首都へ直接ではなく、横断鉄道が止まる町へと向かって
 飛行機を飛ばして貰っていた

 郵便屋のとっつぁんに迷惑をかけないよう、汽車で帰りますって事ね。

ベネディクト『…ああ、それが済めば、やっと戦争の終わりだ』

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 二人はライデン港を出発したばかり、ここからは河へと入っていく

和平まで何マイル?
 他方、 カトレアとベネディクトは、特使と共に、公開和平書簡を取り交わす役目で
 まず軍艦で、帝国への列車がある町へと向かっていた
 と

 ありがとう

 船の目的地はヴァイオレットと同じ“駅の町”
 陸路は狙われる可能性が高く、ギリギリまで軍艦で移動、それもあって海軍大佐だと。

 ベネディは、9話といい護衛役を担っているんでしょうね。

大佐『貴様らの社長は来てないのか?』

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 そこに、皮肉たっぷりに現れた大佐。あまりに馴れ馴れしい口調ですから
 カトレアとも知り合いか、と思いきや初対面だという
 大佐、オールウェイズ無礼であった。

 彼にすれば、戦後さっさと辞めたホッジンズへ、皮肉が言い足りないのも仕方ないか。

カトレア『ブーゲンビリア大佐?それって、ヴァイオレットの少佐の…?』

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 ヴァイオレットなら、今回は来ません。

視点は二つ
 さすが「人の心を汲み取る」仕事、大佐の目当てを言い当てるカトレア
 しかし、ここまで彼が“嫌っている”とは知らなかった
 と

 まだドールなんぞをやっているのか? あの人間モドキの出来損ないは

 激昂するカトレア 
 ですが「大佐視点」では、最後に会った時も、兵士を軽々投げ飛ばしてました

 彼は、「変わってないはずだ」と思い込もうとしています

カトレア『ちょっとアンタ!

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 大佐は、「武器として使え」と押し付け、実際に“少佐”は戦果を挙げてました
 つまり大佐から見れば、ギルベルト少佐も結局は納得し
 武器として使ったはずだと

 泣き喚くヴァイオレットに驚くも、認識を変えようとはしてませんでした

ベネディクト『確かにアイツは、出来損ないかもしれねえけど』

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 それでも、必死にやってる。あいつの書いた手紙で、救われてる人もいる

ドールとして
 対照的に静かに、あるがままに現状を伝えたベネディクトに、カトレアも冷静になった
 あの子は、スッと人の心に入る手紙を書くんです
 と

 自分が素直になれる手紙。

 それがヴァイオレットの手紙だと。
 目の前の、いかにも素直じゃなさそうな男に笑顔で伝えるカトレア

 本当に言いたい言葉を、スッと引き出してくれる手紙だと。

当の「手紙の書き手」は、やはり沈んだ様子であった

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 自分が素直になれる手紙、たとえば3話のルクリア兄妹が典型的ですね
 兄に、果たして何を伝えれば良いのかが解らなくて困っていました
 自分は何を言いたいのか?
 と

 自分の本心こそ解らない、これもテーマである気がします。

“インテンス”か…、あの屈辱は忘れ難い!』

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 南北の交通を破壊、その混乱に乗じて…

栄光の墓標 
 冒頭、脱走部隊は鎮圧し、残った連中を掃討するだけだと軍部は話してましたが
 偽装に過ぎず、1041名もの兵が生き延びていました
 で
 
 再び、インテンスを奪還する!

 前回での脱走兵たち
 彼らは、少佐を行方不明とした「砲撃」をやらせた、あの准将閣下率いる残党軍と合流

 狙いは一つ、決戦の舞台だった要塞を奪還する事だ、と。

『鉄道だ! こいつを辿っていけば、ライデンシャフトリヒまで行ける!』

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 残党が、「南は腑抜けだ」と見下すのは、北部が雪に覆われ厳しい環境な為
 厳しい環境で育った彼らは、一回の敗残程度では諦めず
 戦争再開、勝利する事を望んでいます

 でも一般人は、横断鉄道開通で交流が深まれば、戦争する必要がなくなる、と。

『もう争わなくて良くなる! 俺の仕事も増えて大忙しだ!!』

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 嬢ちゃんの手紙をまた、運ぶ事もあるかもしれんな!

戦場にかける橋
 毎回、美しい景色に見入るヴァイオレット、特に今回の大陸横断鉄道は
 南北を結び、平和を実現する架け橋も同然です
 一際美しく見えたのでしょうか

 もし少佐がここに居たら、「キミの頑張りのおかげだ」と言うのでしょうか

 戦争が終わった事で、ようやく辿り着けた光景なのでしょうから

しかし、同じ美しい夕焼けの下で

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 残党軍は沿線の民家を遅い、次々と焼き払っていました。

沿線にて
 彼は前回「お前を知っているぞ」と、ヴァイオレットから撤退させた兵長です
 もし彼女が、強引にでも彼らの鎮圧を優先していたら…
 とは良くない考えでしょうか

 誰も死なせたくない、でも彼らは、新しい戦争を生み出すのだと。

『お父さん! お帰りなさーいっ♪』

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 もうすぐ…、帰ってくるかな

すれ違い空
 首都では、どうもヴァイオレットの帰りを待ち、社長は毎日駅にいたらしい
 連絡を取る事が容易ではない、不便な時代ならではの
 でも幸福を感じさせる風景だと思います

 ヴァイオレットが、いかに遠回りして帰っているかも感じますね。

軍人『昨日から今日にかけて、沿線で火事があったようです』

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 ブーゲンビリア大佐の使節団も、いよいよ陸路に切り替え
 後は、列車で帝国まで揺られるだけという状況
 しかし「敵」の動きが。

 敵から列車を守る、それが大佐の任務。

『グランデッタ大鉄橋! これが完成したから、南北の鉄道が通るようになったんだ!』

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 インテンス…!

焦点
 配達屋のおっちゃんも嬉しそう! この巨大鉄橋こそ、最大の難工事だったワケだ!
 しかしヴァイオレットは、付近に“インテンス”寺院要塞
 少佐最期の地に目を留めます

 ぐっと涙をこらえるヴァイオレット、…“こらえる”事も出来るようになった

 以前なら叫んでいた
 最近なら、知らないうちに泣いた気がします

 ともあれ付近は、東西鉄道の要、そして「敵の奪還目標」が集まる場所…!

ヴァンデル『何だァ?!

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 沿線は「火事だ」と、さっき軍人達は報告していましたが
 空から見れば、破壊跡から「爆発」だと瞭然!
 空から来た事に価値があった!

 ゆっくりした空の旅は、感動と考え事、そして“軍が動いてる”と気付かせる事だった! 

ヴァイオレット『ヴァンデルさん! あの列車の傍に降ろしてください!!』

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 敵の動きを探る為に、先行偵察隊を線路沿いに送れ(大佐)

肩違えの術
 列車に潜入する敗残軍達、列車スタッフは、護衛部隊にとっても初対面同然
 大佐達は、敗残兵の狙いにまんまとかかってしまいます
 と

 近くに、爆発の跡がありました! 私も…、同行します!

 沿線の火事は“近付いてきてる”。
 敗残兵たちの狙いは、「自分達はまだ遠くで暴れてるぞ」と思わせる事だったのか

 大佐達は偵察を出した事で、戦力を分散してしまいます

カトレア『ダメよ、あなたは会社に戻るの!』

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 使節に呼ばれてないのに、同じ駅を最初から目指していたヴァイオレット
 というのも、ここは大陸横断鉄道の中継地として
 交通の要衝だったらしい

 ここを経由し、会社がある南部首都ライデンに帰るつもりだったんですね

ヴァイオレット『任務の遂行中に、ガルダリク軍の残党を見ました!』

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 前方の安全が確認でき次第、大至急発進させる! 貴様もさっさと降りろ!!

先行偵察ヴァイオレット
 ヴァイオレットに目を留めた大佐も現れ、爆発痕の事を伝えます
 これを大佐は、「鉄道を足止めする狙いか」と推察
 が

 そのような状況なら私も…大佐! “ご命令を!!”

 爆発や残党兵の目撃証言
 ヴァイオレットは、空を移動した事で「先行偵察」を果たしてしまったワケですね

 爆発なら軍隊、残党が食料でも奪いながら前進してるんだろう、と

大佐『…貴様は今も、命令が欲しいだけの道具なのだな』

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 耳慣れた言葉に、「やはり変わってなかった」と確信を深める大佐
 新聞で目にし、彼女と再会、押しかけてきた際には
 泣いていた彼女に驚いた大佐

 彼は、“変わっていない”と思い込みたかった。 
 
『違います…、私は、もう…!』

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 …失せろ!

ブローチ
 彼女が“反論した”事に、懸命さに、和解に踏み出しかけた大佐でしたが
 今回は、胸に「弟の瞳と同じ」ブローチを見つけた事で
 和解を閉ざしてしまう事に

 このブローチに顔を背けた事自体、強く気にしている表れだと。

 彼との和解は、やっぱり本当に難しい…。

『全軍に出動準備! 周辺諸国にも連絡…、再び戦争にだけはさせるな!!』

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 列車を襲撃して、和平を振り出しに戻す!

守る人と起こす人
 大佐はすぐさま首都に連絡、“実際に、残党軍が活動している”と判明した以上
 もう、静観している時ではないと「軍首脳部」も出撃を決断
 全軍で一気に潰そうとします

 それこそまさに、「戦争」の引き金なんじゃ?とも思えますが…?

 ホッジンズ社長やルクリアの兄さんみたいに
 退役多数で軍は縮小、小出しにせず、叩きつけるのがベストと思ったのでしょうね

 他方、残党軍の頭・准将は、列車合流を目指して動いていました

大佐『やはりか…』

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 残党軍の巧みなところは、列車が「駅を出た直後」に、駅を襲った事
 自分達は狙ったが、間に合わなかったと演出し
 大佐の使節団を安堵させます

 自分の考えは正しかった、そう大佐に思い込ませたんですね。 

大佐『“大鉄橋”。…破壊されたら、南北縦断鉄道は当分使用不能だ…』

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 兵士は全て、四両目以降の車両です/分かった…、これより作戦を開始する!

作戦開始
 敵が襲いやすく、破壊されたら、「平和をもたらす鉄道」を寸断する事になる場所
 建設に十年を費やした、グランデッツァ大鉄橋で狙われるだろう
 と

 敵襲! 四号車後方だ、急げ!!

 警戒していた兄大佐
 しかし敵は、(おそらく石炭補給に)立ち寄った先で“准将”以下、次々と合流

 大佐の部下が乗った4両目以降を、切り離してしまいます

大佐『兵力の一挙無力化を狙っていたのか!』

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 これが鉄道に詳しい人なら、「分岐」がある辺りを一番警戒したでしょうし
 寸断されても良いよう、特使車両に兵士を寄せたかもしれません
 でも、大佐は陸に関しては素人だからか

 敵はまず、四号車の上で爆発を起こし、兵士がそっちに行った直後に切り離す事に。

大佐『…やはり命令が欲しいだけか?』

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 違います…/違わない! 貴様は道具だ…

道具じゃないなら
 既に護衛はゼロに近く、最善は、一刻も早く列車を止め「救援」を待つ事だと。
 止めれば、置き去りになった兵が追いかけてくるはずだと?
 が

 俺が敵を皆殺しにしろと命じたら…、平然と殺すんだろう?

 自分は列車を止めに行く
 お前は、「これで殺せ」と言わんばかりに銃を差し出す大佐。

 しかしヴァイオレットは「殺しません」と。

大佐『道具じゃないなら…、何だというんだ…!』

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 この忙しい時に、立ち尽くしてしまうブーゲンビリア大佐
 ヴァイオレットの「変化」を、はっきり目の当たりにし
 大きなショックを受ける事に

 目の前の任務、命以上に、彼にとっては大事な事なのだと。

“隊長”『貴様! ライデンシャフトリヒの…!?』

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 また会ったな…!
 あの時の、クトリガルのガキはどうなった?
 無様に死んだか?

 お前が怒ること無いだろう?

 あいつが死んだところで、誰も哀しまない! 


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 助かったぜ…、グハッ!?

誰も哀しまない
 再び出会った隊長、彼も戦争で、同僚をヴァイオレットに殺され尽くした一人です
 彼の心境は、大佐に近いものなんでしょうね
 無感情な殺戮人形だと

 エイダンが死んだ時、遺族がどれだけ哀しんだ思ってるのか!

 激昂するも、やはり殺せなかったヴァイオレットに殴られ
 兵士達は全員昏倒

 彼の挑発、残党兵自身“俺達が死んでも、誰も哀しまない”と思っているのか

外を伝って、先頭車両を目指す大佐

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 いかに人手不足とはいえ、この人もなかなかに行動派
 しかし「先頭側」から、列車天井を敵の頭だった者達
 准将たちが歩いてきます

 鉢合わせか…! と思いきや、立ちはだかったのはヴァイオレット!!

准将『私はアレを、戦場で見た事がある。ライデンシャフトリヒの戦闘人形』

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 お前達に踏みにじられたモノを…、ヒトを、取り返す為だ!

終わらせては“いけない”
 彼女だと気付いた准将は、お互い、「戦争」はまだ終わってないなと語ります
 この頬の、火傷のように“暴力の記憶”は残っている
 と

 私もお前も、暴力の記憶は火傷のように残って…、永遠に終わらない!

 彼も哀しかったんです
 和平による平和は、「戦った自分達」を切り捨てたもの過ぎなかったから。

 皆、民を守ろうと命を懸けたのに、“役立たずめ”と罵られたから。

准将『我々は全てに裏切られ、捨てられた…』

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 お前の中で戦争は「終わっている」のか…? ハッ、心当たりがあるようだな
 私もお前も、暴力の記憶は火傷のように残って…
 永遠に終わらない

 終わったものか!

 我々は戦争が終わり、死者も生者も栄光に迎えられるのを夢見て戦っていた
 だが現実はどうだ、上層部はいまやお前達の言いなり
 命をかけて民を護ろうとした兵士達は
 役立たずと罵られ
 石を投げられる 

 我々は全てに裏切られ、捨てられた、ならばすべてを破壊して何が悪い!


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 彼の頬の火傷は、暴力に屈した屈辱の記憶なのでしょうか

裏切られた
 戦争を「終わり」にしたくても、屈辱は消えないし、消えると思えなかった
 戦後処理でも、つい最近まで収容所へ入れられていたように
 帝国は、彼らを半ば見捨ててしまった

 彼も民を守る為に戦った、死んで行った者たちにも報いてくれると信じてた

 さっき「誰も哀しまない」と罵りましたが
 彼ら自身が、見捨てられ、誰も哀しんでくれなくて哀しかったんですね

 きっと、上層部がお前達の言いなりだからだろう、と。

ヴァイオレット『…もう、誰も殺したくありません』

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 准将の言葉は、後続の兵士たちが追いついてくるのを待っていたのか
 兵士が揃い、また「殺戮人形」だったはずの彼女が対話に応じる等
 変化した事を見て取ったようです

 以前の彼女なら、致命傷を狙ってましたし、武器を奪うのも大得意なはずなんですから。

准将『かかれ!』

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 ヴァイオレットが奮戦する中、気絶させた「隊長」も目を覚ましていた

奮闘の終わり
 以前なら、負けはしなかったでしょう。だって「引き金を引けば」良かったんです
 今は、ひたすら「蹴って」「殴って」気絶させなきゃいけなかった
 と

 大事なものか…?

 ナイフを喉に滑らせ、鉄砲の引き金を引く、「殺す」戦いよりずっと負担が大きい
 むしろ救うべく、無防備に引っ張りあげる事さえ!

 そもそも、当時の飛行機で相乗りし続け、クタクタになってたはずです。

ブーゲンビリア大佐『おい、大丈夫か!』

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 軍人家系の兄大佐、並みの兵隊より強かったらしく機関車両を奪還
 思ったより、ちゃんと護衛兵がいましたが
 不意打ちでノシた模様

 おい大丈夫か! って機関士の人に優しい!!

ヴァイオレット『少佐…、私は…』

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 何をしている!

烏滸がましい
 殺される寸前、揺れる車上、正確に射抜き“蹴り落として”状況を変えたのは
 戻ってきたディートフリート大佐
 と

 自分自身すら護れないくせに、不殺とはおこがましい!

 敵の准将を蹴り落としたり
 こうしていれば、ヴァイオレットだって楽勝だったんだぞと言わんばかり!

 自分も護れない奴には、分不相応なやり方だろう、と。

『俺の弟、ギルは、そんな奴を護ろうとしたのか!

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 大佐「自分自身すら護れないくせに、不殺とはおこがましい!」
 大佐「俺の弟、ギルは、そんな奴を護ろうとしたのか!」
 ヴァイオレット「もう誰も殺したくないのです!

 ヴァイオレット「少佐の命令は“生きろ”であって、“殺せ”ではありません!

 大佐「殺せない戦闘人形など、ただの足手まといでしかない!
 大佐「だからギルベルトも護れなかったんだ!

 大佐「お前がギルを殺したんだ…、だからお前も死んでしまえ! 早く死ね!!


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 ヴァイオレット「少佐は、それでも、“生きろ”と言ってくださったのです…
 ヴァイオレット「護りたかった、私も!
 ヴァイオレット「護りたかったんです!


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 大佐は、殺そうとしない彼女に、戦争時も、そうだったのかと誤解したのか?

護りたかった
 大佐は弟が、彼女を護ろうとしてたと知ってます、だから庇って死んだ。
 お前が、ヴァイオレットがいなければ弟は死ななかった
 お前が殺したんだと

 優しい弟は、「殺せ」と言わなかった、お前は真に受けて死なせたのか?と

 対し、ヴァイオレットだって少佐を守りたかった
 守れなかったら「死なせた」も同然

 それでも“生きろ”と言ってくれた、だから「死ねという命令」は聞けません、と?

ヴァイオレットを守り、死ねという大佐

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 だから大佐は、“こいつは人形だ”と信じようとしてたんだと思います

お前は道具だ
 何より大佐は、きっと「ヴァイオレットを押しつけたせいで、弟は死んだ」と後悔した
 今の叫びは、死んでしまいたい自分自身の後悔を
 叩き付けてるように見えました

 少佐が、“彼女に最初から感情がある”と気付けず、後悔したの同じだと。

 こいつは有益な戦闘人形だ
 そう「見誤った」せいで、弟が死んでしまった、そう認めたくなかった。

 だから、こいつは道具だ!って繰り返したんだと。

這い上がってきた准将、そして戻ってきたイシドル

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 イシドル隊長が、さっき開けたカバンに入っていたのはロケット弾(?)だった

義手
 お前は死ね! そう言いながらも、やはり咄嗟に彼女を庇った大佐ですが
 隊長が、ロケット弾を持っている事に気付いたヴァイオレット
 鋼の両腕が運よく方向を逸らす事に

 彼女の両腕が、義手となっていた事が、二人を救う事に

 或いは、もし直撃すれば列車にも被害が及び
 全員が死んでたかもしれません

 彼女は殺さない、けど咄嗟に機敏に守るのだと知って、大佐も変化に…?

変化を認められない”大人たち。戦争は終わっていない

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 国民の為に尽くしたのに、戦争が終わったら、悪人扱いされた軍人達

変わっていない
 准将たちは、戦争が終わった事を、大佐はヴァイオレットの変化を認められない
 その様は、まるで少佐が死んだことを聞かされた際の
 ヴァイオレットのようでした

 事態が変化した事を認められない、変化が哀しいから。

 大佐にしてもも、彼女が“戦闘人形以外”だと認めてしまったら
 弟に負担をかけてしまった事になるから

 部下や仲間、弟の事が大切なんだと感じました

少佐にヴァイオレットを託したのは、掛け値なしに善意だったんだなーと。

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 少佐はオールウェイズ無礼ですが、口が悪いだけなんだなー、と

顔面筋肉不器用一族
 結局、ヴァイオレットの出自は帝国軍でもなく、野生児のようなものだったのでしょうか
 拾って、有用だと分かったけど、部下を殺したから傍に置くのは嫌で
 弟に「武器」として使うように託した

 やがて「少佐、ヴァイオレットで大戦果!」と、軍内に響くようになった

 弟は「兵器」として使い役立てた
 良かった良かったと思ったら、弟は戦死し「役立たずめ」と戦後は顔も合わさなかった

 しかし彼女が有名になり、会いに来た、という感じでしょうか。

お前は道具だ”。道具でなければ、辛かったのでしょうか

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 ヴァイオレットは、出会った時から少佐の瞳を綺麗だと思っていました

道具でなければ
 彼女が、ただ言葉を知らなかっただけ、最初から心があったと少佐は後で気付きました
 兄大佐も、今は薄々、そうだったんじゃないのか?と
 認めつつあるんだと思います

 でもそうなら、自分は、機械じゃなく女の子を託した事になる

 あの損な性分の弟に、庇護対象を増やしてしまっただけ
 負担を増してしまっただけだった

 弟を殺したのは自分だ、そう内心で思って、苦しんでるんじゃないでしょうか

戦争は終わっていない。大佐もそれは同じだと

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 冒頭、「和平か」と呟いた背中は、とても寂しそうに見えました

和平
 彼も同様に、戦争は終わってないんでしょうか。部隊を解散していないのも
 部隊の面々が、戦後に行く場所がない事を案じて
 維持してるのかなーとか

 戦争は終わった! と軍を辞めたホッジンズへの態度に、そんな気持ちを感じました

 お前なー、終わっても行き場が必要な奴がいるんだぞ!的な。

戦後も部隊を維持していた為、厄介事を押し付けられた大佐

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 問答無用で押し付けられ、困った顔で引き受けた大佐

ブーゲンビリア“辺境伯”
 本編でもチラッと出てますが、公式サイト世界観ページによれば、家は「辺境伯」。
 長い歴史で、絶え間なく、国境線を侵されてきたライデンシャフトリヒ
 彼の家はその「防衛」専門家

 国境線に常備軍を持ち、防衛と政治に関与する家門なんだそうな

 戦後、軍を維持できたのもそれの権威あってこそなんでしょうか。
 ただし大戦では軍事力が不足

 民間志願兵が増えた事で、政治でも「市民」が発言権を持つようになってきたとか。

たぶんホッジンズさんは、「居場所」を作りたいんだと思います

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 みんなが帰ってこれる場所を作る。それが彼の理念だろうって。

帰りを待つ人
 今回、一人で待っている場面に、また第1話で金策に駆け回っていた姿に
 改めて、この人は「お父さん」なんだなーって
 そんな事を思いました

 ギルベルトとも約束し、今の時点では、叶わず終わりそうだけど

 戦後に行き場をなくした連中
 働く場所が欲しい女性達、そういう人達に受け皿を作りたい

 事件が終わったら、ブーゲンビリア大佐も軍を辞めて市井になるのかなー、って。 

あいつが死んだところで、誰も哀しまない! あんまりな罵声だったけど

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 最後に撃たれた彼を心配した准将に、何だか妙に涙が出ました。

誰も哀しまない
 前回、ホッジンズやカトレアは、「戦いたくてしょうがない奴らがいる」と怒ってましたが
 戦争に敗れて全否定され、つい先日まで牢屋に入れっぱなしで。
 彼らは祖国に捨てられてしまっていた

 彼の罵声は、そのまま、自分の境遇を重ねてたんだなーって。

 俺が死んでも誰も哀しまない
 だって国の連中は、「悪いのは軍だった」と、全部責任をおっかぶせてしまったから。

 そんな気持ちが、彼らを自暴自棄にさせてるのかな、って。

彼らは確かに、エイダンを殺した憎むべき連中だけど

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 撃たれても、むしろ笑ってランチャーを放った隊長

行く場所がない
 ヴァイオレットに喩えるなら、戦後、「全部こいつがやった事です!」と切り捨てられ
 死んだ仲間も、悪い戦争をやった死んで当然な奴らだと罵られた。
 彼らの名誉を回復してやりたい

 どうせ今のままじゃ、俺が死のうが誰も哀しまないしな!と

 死後まで続く侮辱というのは、辛いと私は感じます。
 当人は死んでしまっているかもしれません

 でも、「あいつはお前達の為に戦った」「良い奴だった」と、言い続けたいんだろうなって。

人の心に滑り込んで、自分が素直になれる手紙”を書けるのか

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 次回、ヴァイオレットは誰の為に、どんな手紙を書くのでしょうか

最後の手紙
 今回、腕を損傷してしまった事で、あの不器用な兄大佐が
 彼女に代わって、タイプしてくれたりするんでしょうか。
 少佐へと送る手紙を

 大佐の心を素直にしたい、安らいで欲しい深く思う回でした

 たぶん彼は、弟にヴァイオレットを合わせた事にこそ後悔してるです。
 だから「会えて良かったよ」と

 本作の基点である彼に、感謝を送る回となるのでしょうか

2018年3月28日 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第12話

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 今回もタイトルなし。

スタッフ
 脚本:鈴木貴昭
 絵コンテ:河浪栄作、山村卓也、藤田春香
 演出:澤真平、山村卓也
 作画監督:植野千世子、池田和美、門脇未来、池田昌子、丸木宣明
 アニメ制作:京都アニメーション
 原作:暁佳奈/エスマ文庫(京アニのライトノベルレーベル)
 制作協力:アニメーションDo

あらすじ
 大陸の南北をつなぐ大陸縦断鉄道。
 平和の象徴として完成したこの鉄道を使って、
 ライデンシャフトリヒとガルダリク帝国が、和平書簡を交わす。
 C.H郵便社からは条約文書を代筆するカトレアと、その護衛のベネディクトが同行する。
 和平反対派は鉄道の破壊を目論み、それを阻止するためにディートフリートの部隊が招集された。

 一方ヴァイオレットは、エイダンの故郷に手紙を届けた帰り道で飛行機から不審な煙を目撃する。
 それは和平反対派による破壊活動の痕跡だった。
 良からぬ気配を感じ、機関車の停車場所に降り立ったヴァイオレットは、カトレアたちと遭遇する。
 この時、すでに車両には敵兵が潜入していた。

 ディートフリート・ブーゲンビリアは、ヴァイオレットを激しく嫌悪する。
「貴様は道具だ。俺が敵を皆殺しにしろと命じたら、平然と殺すんだろう?」
 しかし、ヴァイオレットは不殺を訴え、ディートフリートが差し出した武器を拒否する。
 自分の知らないヴァイオレットの姿。
 ディートフリートは、その変化を認めたくなかった。

 ヴァイオレットは素手で敵に応戦する。
 反対派を率いるメルクロフ准将は、
 ヴァイオレットが「ライデンシャフトリヒの戦闘人形」だと気づき、憎しみを露わにする。

 次々とヴァイオレットに襲いかかる敵兵。
 エメラルドのブローチを奪われ、敵に捕らわれてしまう。
 メルクロフ准将の手中にあるブローチを見つめ、ギルベルトの瞳を思い出す。

 メルクロフ准将がヴァイオレットにむかってサーベルを振り上げた瞬間、
 銃を構えた男がサーベルを撃ち落とす。

 それは、ディートフリートだった。

 ディートフリートは、ギルベルトを守れなかったヴァイオレットのことを憎んでいた。
「お前がギルを殺したんだ。だからお前も死んでしまえ!!」
 ディートフリートの言葉が胸に突き刺さるヴァイオレット。
 だが、それでもはっきりと言い返す。
「少佐は、それでも生きろとおっしゃったのです」

 その時、ライフル銃の弾丸が放たれ、ヴァイオレットはディートフリートの前に飛び出した――。

“お前がギルを殺した”、やっぱりギルベルト少佐は亡くなったのか

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 大佐なら、密かに匿ってる可能性もあると思ったけどこれで完全にアウトか…?

舞台はインテンス
 しかし、決戦地の傍に来た事から、「生きて身を隠してた彼と再会」流れもありえる?
 第9話では、彼がいなかった事でヴァイオレットは殻を破れました
 続く10話以降では独り立ちに

 少佐を護れなかった、でも“生きろ”と言ってくれたなら生き抜きたい

 生きる事で願いを叶えたい
 価値がないと思っても、懸命に生きて「価値ある人間」になりたい

 同時に、自分達に価値のあった時代”に戻りたい、軍人たちにも切なく感じます

 次回、ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第13話【最終回】

目次 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第12話 感想

 前半
 後半
 戦争は終わっていない
 だからお前も死んでしまえ!
 感想追記


 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第1話「「愛してる」と自動手記人形」
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第2話「 戻って来ない」
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第3話「あなたが、良き自動手記人形になりますように」
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第4話「君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ」
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第5話「人を結ぶ手紙を書くのか?」
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第6話「どこかの星空の下で」
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第7話「    」
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第8話
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第9話「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第10話「愛する人は ずっと見守っている」
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第11話「もう、誰も死なせたくない」
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第12話
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第13話「自動手記人形と「愛してる」」【最終回】