公式サイト キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第11話 11話 感想 大人の国 レビュー 考察 画像 あらすじ 内容 ネタバレあり 原作未読 15時追記 前回はこちら
“キノ”の始まり。素晴らしいと思っていた世界は醜く、そしてこんなにも美しかった!

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外へ飛び出したキノが見た、あまりに美しい世界! 生き延びる為にとった行動が
 先代キノが何で旅してたか、彼の歌の歌詞を理解させてくれた
 パッと広がった世界が本当に美しい!

 大人になる方法を聞いた事が、“キノ”を大人にしてしまったのも皮肉ですね

大人の国とキノの歌
 達観した雰囲気のキノ、形作った一因が、素晴らしいと思った故郷の「皮一枚の下」
 生まれてこの方、疑わなかった親の本性を知ってしまったり
 用心深くなるのも当たり前か

 でも「世界」が醜かったからこそ、初めて見る外の美しさも、際立ったんだろうなって。

キノの出身国「大人の国」は、非常に社会性の強い国だった

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 短いいざこざに、「大人」の醜さがたっぷりと詰まってた!

花の少女と旅人の出会い
 大人とは、「仕事する人」「仕事とは嫌な事」、国民は“心の身勝手な部分”が手術で除かれ
 また、子供は親の仕事を受け継ぐ為に生まれる
 親の所有物である…etc

 ただ一言、「こんな大人になるくらいなら、死んだ方がマシだ!」って国!!

キノとは、この国に立ち寄った風来坊の青年の名前だった

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 彼が「昔の相棒そっくりだ」と、修理していたオンボロモトラドが二代目エルメスになった。

あらすじ
 紅い花の海に埋もれて、エルメスが懐かしい事を言ったので、キノは思い出した
 11歳の頃、故郷で「キノ」という旅人に出会った彼女は
 広い外の世界の話を聞いた

 ここは、12歳になると社会の一員として、「大人になる手術」を施される国

 素朴な疑問を口にした結果、キノを殺され、少女は大人達の汚さを思い知るが
 彼の“二代目エルメス”に救われ二代目キノとなる。

 世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい

 次回、第12話「羊たちの草原」

前回、キノ達は“故郷と運命を共にした国”へ

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 たとえ愚かだとしても、それは彼らを育んだ故郷を深く愛した故
 一ヵ月後、もし故郷が灰になってしまうとしたら
 人はどうするのでしょうか

 また、苦しい復興史を教わった日本人にも、他人事じゃなかったと感じます

『ねえキノ? これからどうするの?』『? そうだなあ~

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 歌おうかな?

紅い海の真ん中で・a
 紅い海、赤い花畑のど真ん中で転倒してしまったキノ、エルメスは花まみれ!
 副題は“Blooming Prairie・a”
 で

 酷いなあ、こんな酷いことをするのは誰?

 おかしそうに笑うキノ
 Bloomingとは開花、Prairieとは草原の意味だそうで、とりあえずまんまだ!

 美しい、三途の川みたいな景色!

『私が“キノと名乗る旅人”にあったのは、まだ私が生まれた国に住んでいた頃』

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 当時、十一歳だった“少女”は、その頃の名前をもう覚えていない。
 何か花の名前で、少し呼び方を変えると
 とてもイヤな悪口になる

 だから前回、サクラが「ネクラ」と呼ばれた事に、イヤな顔をしたのですね

“キノ”『やあ、お嬢ちゃん。こんにちは?』

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 …こんにちは

大人の国のキノ
 当時、名前でからかわれ、人見知り気味だった少女が出会ったのがキノ
 男でも女でも、違和感ない名前だったのね
 で

 この町にホテルはないかな? ちょっと安くて、シャワーがあるのが良いな

 前回の台詞と同じだ!
 そんなところまで、「キノ」をそっくり真似ていたんですね

 にしても、ホントに別人だなコレ!

少女『ウチが、そうだよ?』

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 前回のサクラ同様、家がホテルだった少女
 OPで、噴水の傍らに座っていたのは
 幼いキノだった!

 山賊に「可愛い」って驚かれたのも、元々可愛いからなんだなッ!(強調)

両親『ようこそ、旅の方!

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 この国も、小高い城壁に囲まれてますが、中央の教会(?)が存在感ありますね

興味津々
 キノをホテル、家に案内した少女。そのまま翌日の“少女の部屋”に移りますが…
 壁紙といい少女趣味!
 で

 やあ、おはよう! モトラドを直しているんだよ

 見慣れぬことをする異国の大人
 これほど、子供心をくすぐる存在もないんじゃないでしょうか。

 少なくとも私はそうだった気がする!

『直るの?』『直すのさっ!

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 快活に応える“キノ”。当時、彼は「売って下さい」と持ち主に頼んだこと
 昔のゴミだから要らない、ってタダで貰えたんだ!と
 いかにも嬉しそうに言います

 以前の「大統領のモトラド」といい、エルメスって年代物だったのね

やあ!』『…近くで見ても良い?』

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 これは僕が昔、一緒に旅をしていた奴にそっくりなんだ

旅人の契約
 人とモトラドは「契約」をします。キノが言うには、それは助け合いの契約
 モトラドも、単独では走れないんだ
 と

 僕はバランスを、モトラドは走りを、そうすれば旅はもっと楽で、楽しくなる

 だから助け合いの契約。
 軽妙に、解りやすく話してくれるキノは、旅慣れた人なんだなあって思います

 旅先で出会った人と、楽しく話すのが好きな人なんだな!

『だからコイツが気がついたら、“どうですかあ?”って聞かなくっちゃ!』

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 キノは、こいつの名前をどうしよう?と訊ね、少女は“昔の友達”の名を付ければ?と
 エルメス、少女の言葉にじんわりと笑うキノ
 笑い返す少女

 何だか、気持ちがゆっくり沁みるような、じんわりとした笑顔!

『キノは何をしている人なの? “大人”なんでしょ?』

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 大人は、何か仕事をしなければならないでしょ?

キノのおしごと!
 しかし和やかな雰囲気は、少女の、“少女の常識”による質問で変な空気に。
 キノだって、路銀の為に何かしているでしょうが…?
 で

 強いて言うなら…、“旅をしている”かな?

 困惑した様子のキノ
 大人は仕事をする、「そりゃもっともだよなあ…」って感じでしょうか

 しかし「旅人だ」と言い始めると、彼も舌がすべらかに。

少女『イヤな事はある?

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 旅は素晴らしい! そのキノの言葉は、少女の妙な「常識」を引き出す事に。
 曰く、仕事というのは辛いものなんだよ
 楽しいなら仕事じゃないよ?
 と

 自分は大人より正しい、子供心をたっぷりくすぐる大事件!

キノ『そう…、かなあ?』

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 仕事の定義とは、「辛いこと」「楽しくないこと」だという少女
 本作、いつも何かを煎じ詰めた世界を見せてくれますが
 今回も強烈です

 着想した作者氏が、小説家、「好きなことの延長」に思える職なのも面白い。

だから私は、手術を受けるんだよっ

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 大人には、自分勝手な行動は許されない。何故なら“仕事をする”からだ。

大人の国
 この国では、子供というのは、好き勝手に振舞う困った存在だとされており
 だから、12歳になったら手術をするんだ
 と
 
 全員、立派な大人になれるんだ。

 君たち安心しなさい
 手術して、頭の中を開け「子供」を取り出し、立派な大人にしてあげるから…と

 ご両親、どこかおかしな様子だったのはコレか!

少女『“最後の一週間”と呼ばれているのっ』

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 12歳までの最後の一週間は、大人は子供に話しかけるのをやめ
 子供は、子供らしく好き勝手に振舞うことが出来
 毎日特別なお菓子を貰える!

 今は、その“特別な時間”、良いでしょう?と言わんばかりの少女

キノ『なるほどね? でも、随分と乱暴な話だなあ』

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 ? どんな子供でも、“ちゃんとした大人”になれるんだよ?

大人って何だろう
 イヤな事が出来るのが、「ちゃんとした大人」なのか? イヤな事を延々と続ける事
 それって、人生楽しいんだろうか?
 と

 僕には、よく分からないね

 でも現実問題
 毎日、イヤだと思って働いている人は何割いるのでしょうか?
 
 でも“そんな身勝手な心”を除けば、社会は回ると。

だからこそ、この国の仕組みには価値がある…?

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 心から、「好き勝手な部分」を取り出し、イヤな事を延々できるようにする…。
 そのシステムは、生産性を改善するのでしょうか?
 また夫婦仲を取り持つでしょうか?

 子供の改造だってする、人生に数知れない、「嫌なこと」を行える人たちだけの国! 
  
少女『じゃあ、キノは大人なの?』

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 いいや、キミのいうところの大人では、多分全然ないね?
 いいや、キミのいうところの子供でもないと思う
 と

 キノは、“この国の常識”で考えれば、何者でもなかったのですね。

『僕は“キノ”さ。キノって名前の男…、そして旅をしている』

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 僕は旅が好きだ…、だから旅をしている。

素晴らしき人生
 少女に問われ、改めて、自分の旅の素晴らしさを男は知ったのかもしれない
 ああ、好きな事が出来るって素晴らしい!
 と

 旅を、好きな事を、やりたい事をしている!

 感化される“少女”
 大人になる事、その素晴らしさを語った彼女は、そこにはもういません!

 やっぱり心を動かすのは、心からの感動だなって思う!

キノ『キミの一番、好きなことは何だい?』

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 歌を歌う事! 言われて、食いつくように返した少女
 彼女にだって、内心ではやりたい事があった!
 やれないと思ってただけで。

 冒頭、キノが歌おうとか言い出したのは、この言葉だったのか!

キノ『僕も歌うのは好きだっ! 旅の途中、よく歌うんだ?』

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■キノの歌 歌詞
 さあ ゆこう
 どこまでも
 鳥のように どこまでも
 川を渡って
 丘の向こうへ
 そこに何かが 待っている


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 下手だろう?/うん、とっても♪

キノの歌
 少女に共感し、歌って見せたキノ。その歌詞は彼の旅路を歌にしたもの
 彼が何で旅するかって曲!
 で 

 ちっとも上手くならないけど…、歌っている間は楽しいんだ♪

 薬草なんかで路銀を稼ぎ。
 旅を続けるキノ

 へたくそな歌だったけど、彼の楽しさが伝わってくるわ!

少女『…ん!

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■二代目キノの歌 歌詞
 あなたに花を あげましょう
 花憐な色とりどりの花を

 あなたが幸せで ありますように
 あなたが笑顔で ありますように


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 上手だね、驚いたよ! 今まで聞いた中で、一番の歌い手さんだっ

キノの歌
 飛び出した少女の歌は、今のキノから、そして“国情”からは想像もつかないほど
 優しく、思いやりに溢れた優しい歌唱だった
 が

 私は歌手になれないよ? だって私のお父さんとお母さん、歌手じゃないもん

 ここは完全な世襲制
 子供というのは、大人の仕事を継ぐ為にいるんでしょう?という少女。

 常識って、本当に何よりも強い。

『そうか、お国の事情って奴だな』

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 衝撃的な常識、でもだからといって、彼に何か出来る訳でもありません
 キノが、「そういう国なのか」で済ませたのは
 たぶん現実感と優しさの折衷。
 と

 前回のキノも、サクラを押し付けられず良かった、と咄嗟に思ってしまいましたし…。

『明日でお嬢さんも大人の仲間入りですよ?』『おめでとう!』

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 子供を育て上げるのは、大人の大切な仕事だ…

大人の証明
 朝、最後の「お菓子」に、子供としての最後の日だと愕然とする少女
 一方、両親は町の人々に褒められていた
 と

 あなた達は、立派な大人と証明された

 偉い人に賞賛される両親
 確かに…、立派に子供を産み育ててこそ「大人」って風潮は現代にもあるし。

 少子化のリスクを思えば、それは確かに必要だと思えもします。

『『ありがとうございますっ』』

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 でもそんな、「当たり前」が、ひどく薄気味悪く感じてしまう演出。
 実際、子供が産めずにネチネチやられたり
 酷いときは追い出されたり。

 本当、世の中って状況と見方で、形が変わりますね。
 
少女『ねえ、私は大人になる為の手術は受けたくないの

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 それ以外に、大人になる方法はないの? 今の自分のままで、大人になる方法はないのかな

少女の疑問
 キノに感化され、変えられる事を恐れて。少女は優しい大人達に問います
 大人達は、にこにこしていました
 が

 ば…、バカヤロウ!

 父親の豹変!
 思えば、「大人になる手術」って、学校教育をたとえたものなのかもしれません

 あんなに優しかった父の、突然の豹変!

父『今まで皆が立派な大人になってきた手術を、大人を、バカにするのか!?』

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 激昂した父、ただの疑問を、「バカにされた」と捉えてしまう父
 常識への疑問って、許されない事がありますものね
 たとえば宗教的な社会

 キリスト教、イスラム教圏で堂々と宗教否定したら、どうなるかみたいな。
 
母『皆に謝りなさい! 謝りなさいお父さんに!!』

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 国の全ての大人に! 今言った事はすべて、間違いですって!

社会的動物
 大人達の、想像もしていなかった反応に呆然とする少女。「常識を外れる」という事は
 少女が思うより、ずっとずっと重かったのだ
 と

 お前が馬鹿なことを言うから、私達が恥をかいてしまったではないか!

 てのひらを返す大人達
 情けなくペコペコし、そのくせ強気に屈し弱きを蔑む両親

 少女が、初めて見る「大人」の姿!

おいお前! そこの汚い旅野郎!

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 原因が「旅人」だと察した父親に、乱暴に手を引っ張られ
 信頼する父が、短絡的に口汚く罵り
 詰め寄る姿を目撃する

 どれも、幼い時に見たらショックを受けること間違いないもの!

父『お前みたいのがいるから、世の中ダメになっちまうんだ!

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 責任を取れクソ野郎! なんですかじゃない、謝罪しろ!!

理性への呼びかけ
 ある程度、予想していたキノは、完全に理性を失った父に冷静に対応するが
 もはや、父だったものは謝罪要求しか出来なかった
 と

 何ですか? 謝罪? 何についてですか

 完全に役者が違う両者
 しかしキノも、言葉が通じなくなった父に何が出来たでしょうか

 何についての事か、考えさせ理性に訴えるキノ。

その辺にしておきなさい!

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 偉い人が仲裁に入り、ひとまず父親は下がらせる事が出来ましたが
 言葉は静かなものの、どんな家族、国にも独自のルールがある
 とキノに反論を許さなかった

 解りますかな? 違いますかな? 質問の形で反論を封じていく偉い人

キノ『そろそろ出発しようと思っていました。ここにいると、殺されそうなもんで?』

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 殺されそう、とは心外ですな? …門を出るまで、あなたの身の安全は保証されます

大人の言葉
 ルールはよそ者には動かせない、解っている。キノは「殺されそう」と皮肉を返すが
 彼らは、キノもまた法律で護られている
 で

 ここは、大人の国ですから

 国から出れば命はない
 或いは、「もう来るな」「国の外でなら殺せる、外で話すな」と含ませるような言動

 直接的には脅さない、それが大人!

少女『もう行っちゃうの?』

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 キノは察したが、意図が理解できない少女は、旅立つのかと声をかけます
 もちろん、「3日ルール」もまたキノが使っていたルールで
 さよならだと告げます

 三日もあればどんな国か解るし、たくさん国を回る為なんだよと

キノ『元気で!

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 特別に教えてあげましょう、そこの娘を処分するためですよ

父の姿
 キノにすれば、自分が去る事で、事態が収拾出来ると思ったのかもしれません
 しかし、「大人たち」は少女を処分すると宣言
 と

 出来損ないが

 子供とは親の所有物
 親に逆らった、国のしきたりを疑ったものは排除される

 もう「少女」、完全に頭が追いつかない!

キノ『くっ!

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 あーりゃー! この人が飛び込んでくるから!!(棒読み)

違うかな?
 元より、「大人たち」はキノを逃がす気はなく、彼が少女を庇うと見越した上で
 キノを“誤まって”刺し殺してしまう
 と

 これは事故だ、大変不幸な事故だ。おぬしに罪はない。違うかな?

 全てはルールに則った上で。
 どんなに白々しくても、それは書類上には残らないことですしね

 少女、短時間で「大人」を見せ付けられすぎ…!

父『…おっとっ

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 それこそ、両手で引っ張っても抜けないほどに全力で刺して
 事故だ、と白々しく言ってのける姿も
 父と母が助け合う姿も。

 にこやかに助け合い、罪悪感を感じさせない姿。嫌悪しかない!

自転車に乗った事はあるかい

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 ここにいると、君死ぬんだろ?/でも生き残って手術受けるよりは、死んだほうがマシ

第三の選択だ
 少女は呆然としてるようで、「手術を受けたらどうなるか」と冷静に感じていたらしい
 ああなるなら、死ぬのと変わらない
 でも

 出来る事なら、死にたくなんか、ないよ

 話しかけてきたエルメス
 第三の選択を提案される少女、その間も、共同作業で包丁を抜こうとする両親

 まるで、キノが時間を稼いでくれてるみたい…。

あっはっはっはっは♪

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 キノに刺さった包丁を抜き、ようやく抜けたと笑いあう両親
 手術される、とはこういう事なんだな
 少女はじっと見ている

 或いは、話している事を気取られないよう、一点に目を見据えてる…?

『そうするとと…、どうなるの?』『逃げるんだよ!

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 咄嗟に飛び乗り、抜け出た先にあったのは美しい世界だった

大人の国-Natural Rights-
 こうして少女は、まさかの行動で大人達の度肝を抜き、脱出する事に成功
 キノが話し、愛した“世界”を目撃するのだった
 と

 嘆息する少女、彼女が得たのは“Natural Rights”でした

 自然権、人が生来持つ権利
 Naturalには自然な、そして「当然」という意味もあり、少女が持っていなかったもの

 法律以前に、生まれながらに人が持つ権利という事。

キノが愛した世界、少女が享受すべき広い世界へ

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 キノの歌「さあゆこう、どこまでも」という歌詞のように
 同じく、「鳥のようにどこまでも」
 丘の向こうへ!

 そこに何かが 待っている!

モトラド『ひどいなあ、こんなひどい事をするのは一体だれ!

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 ……キノ。

君の名は
 辛くも脱出した少女に、モトラドは呼びかけ、呆然と呟いた名前が定着した
 お互い、あそこに居たら危なかったね?
 と

 私は…、キノキノだよっ! 良い名前でしょっ♪

 今まで有難がってた御菓子
 大人から貰ったそれを、憎々しげに真っ二つに割ってしまう「キノ」。

 中々見せない、本当に素敵な笑顔!

モトラド『ところで、こっちの名前は? 何かあるの?』

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 モトラドにも、当初の予定通り「昔のキノの友達の名前」
 エルメス、という名前を贈って
 二人は契約を交わす。

 前のキノが、一緒に旅してたのとそっくりなモトラドに、同じ名前を贈るキノ。

エルメス『悪くない、かな? エルメス…、エルメスかあ』

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■二代目キノの歌 歌詞
 あなたに花を あげましょう
 花憐な色とりどりの花を

 あなたが幸せで ありますように
 あなたが笑顔で ありますように
 
 ひらひら ふうわり…。


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 アンコール、もう2、3曲聴きたい。もしくは。…起こして?

紅い海の真ん中で・b-Blooming Prairie・b-
 こうして、紅い花の“Blooming Prairie(咲き誇る草原)”から、二人は歩き出し
 今回、同じようにすっ転んだのだ
 と

 これからどうするの?/いつかと同じさ、どこかへ行こう

 キノとエルメスの始まり
 名前を貰い、彼らが好きだったものを好きになって、生まれ直したキノ達。

 気持ちはきっと、今もあの頃と変わらないのでしょうね。

少女が“キノ”に、モトラドが“エルメス”になるまでの物語

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 ねえキノ、これからどうするの?で始まった今回。

幼年期の終わり
 冒頭、画面が真っ暗、二人が会話する場面から始まりましたが
 直後の、花畑にひっくり返った後の会話だったんですね
 つまり時系列だと…

 花畑を訪れた二人
 キノとエルメスが、ひっくり返って寝っころがる
 エルメスが当時と同じ事を言う
 キノ、笑ってしまう。

 ねえキノ、これからどうするの?
 歌おうか
 本編「大人の国」
 今回最後、キノが歌う場面へ

 時系列に直すと、こんな感じだったんだと思います。

エルメス『ねえキノ、これからどうするの?

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 冒頭もラストも、何度もこれを聞くエルメス。

どうするの?
 冒頭、花畑でひっくり返ってしまったキノ、二人とも出会った頃を思い出し
 当時と同じ、「こんな酷いことをするのは誰?」
 と、言ったんですね。

 全く同じ台詞、エルメスも同じ事を考えたんだ!って、おかしかったんでしょうか

 それで寝っころがって、当時みたいに歌ったのかなって。

どこへ行こうか? どこへだっていいのさ

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 気持ちは旅立ったときと同じ、何度質問されても変わらない。

気の遠くなるような旅をしよう
 今回、初代キノに、「大人ってつらいものなんだよっ」って語ってみせたり
 当時のキノは、すごく故郷を愛していた事が
 大きなギャップに。

 大人の言う事は正しい、受け売りをドヤ顔で語って見せたキノ

 彼女が受けた衝撃は、底知れないものだったのでしょうね

大人になるのは良いことだ。揺るがした“キノ”との出会い

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 大人になるのは辛い事も進んでやる事、それが苦にならないよう手術を受けるのだ

僕はキノだ!
 自分がやりたい事をやり続ける、そんな人生があると思っていなかった少女
 大人と子供、二つしか枠組みがなかった彼女が出会った
 どっちでもない青年

 今も旅が大好きなのは、この衝撃も根っこにあるのかなって。

 自分が知らないものに出会う驚き!

正しいと思っていた「大人」に、死んだほうがマシだと思うようになった

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 畳み掛けるように濃縮された、「なりたくない大人」の姿。

こんな大人になりたくない
 平気でウソをつき、話も聞かず罵倒し、強い者に弱くて弱いものに強い…
 etcetc、よくもまあ、こんなに詰め込んだ!
 そんな「大人」。

 ああこんな大人になるくらいなら、死んだ方がマシだ。

 よく知っていたはずの人たちの、本性への絶望。

世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい

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 自分が信じた、たった一つだと思った世界が、どんどんちっぽけになっていく。

世界はそれ故に美しい
 けれど、自分が不幸で、何も知らないと知ったからこそ
 唐突に広がった世界が、本当に美しく感じた
 そんな気がします

 遠ざかってくちっぽけな世界、その維持に汲々とするちっぽけな大人達。

 キノにとって、母国は本当に「どうでも良い」んだろうなって。

あんな大人に貰ったものを、素晴らしいと思っていた自分

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 一種の薬物だったのか、単に子供を釣るエサだったのか。

特別なお菓子
 旅に出て、自分の生きてきた世界が、ちっぽけだと思えれば思えるほど 
 それまでの自分も、ちっぽけで情けなく感じてしまうし
 貰ったものも煤けて見える

 旅立ち、そして“自立する”大切さを、強く感じる回だった気がします

 大人を否定したなら、自分で立たなきゃいけないんだって。

終わった後、ちょっと面白いなと思ったのが

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 モトラドの乗り方は自転車の延長、ちゃんと「自転車」が描かれてた事!

キノの家
 また、OPにも出ている「特別なお菓子」の入れ物ですけど
 これって、大人への階段をイメージしてたんですね
 面白いわ。

 また、ガラクタ化したモトラドをキノは直していました

 電波の国や船の国、本作、大昔の優れた文明が幾度も描写されていて
 モトラドも、その一部なのかな?

 とかちょっと思いました。
 
2017年12月15日 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第11話「大人の国」

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 別れが突然なら、出会いだってそうさ。WEB予告が優しくて切ない。

スタッフ
 脚本:菅原雪絵
 絵コンテ/演出:田口智久
 総作画監督:アミサキリョウコ/立川聖治
 作画監督:桑原直子/中城悦雄/山本恵美里/幸野浩二/もりやまゆうじ/鰐淵和彦
 アニメ制作:Lerche
 原作:時雨沢恵一/イラスト:黒星紅白/ライトノベル/電撃文庫
 制作協力:なし

あらすじ
 人になる前の“最後の一週間”を過ごす少女は、旅人のキノと出会う。キノは、少女が知らない城壁の外の世界を旅し、自由気ままに生きているらしい。十二歳になったら大人になり、両親の職業を継ぐものと教えられてきた少女。ほんの少しだけ疑問を感じた彼女は両親にそれを打ち明けるが……。

次回、最終回!。“羊たちの草原”というタイトルの意味は…?

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■キノの歌 歌詞
 さあ ゆこう
 どこまでも
 鳥のように どこまでも
 川を渡って
 丘の向こうへ
 そこに何かが 待っている


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■二代目キノの歌 歌詞
 あなたに花を あげましょう
 花憐な色とりどりの花を

 あなたが幸せで ありますように
 あなたが笑顔で ありますように

 ひらひら ふうわり…。


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 今回は田口監督が自ら絵コンテ、演出を担当。

キノが咲いた日
 WEB予告、修理中のモトラドに、一緒に広い世界を旅しようと語りかけるキノ
 叶わなかった願いと、「出会いだって突然」って前向きな言葉
 予告が良過ぎる…

 そんなキノ、彼の死と共に喋り出したり、口調も妙に似てる気がしたり

 彼が宿ってるのかな?
 なんて。

 キノの母国は、確かに悲惨だったけど、対比となる世界が本当に美しかった!

 次回、第12話「羊たちの草原(最終回)」


 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第1話「人を殺すことができる国」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第2話「コロシアム」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第3話「迷惑な国」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第4話「船の国」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第5話「嘘つき達の国」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第6話「雲の中で」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第7話「歴史のある国」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第8話「電波の国」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第9話「いろいろな国」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第10話「優しい国」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第11話「大人の国」
 キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series 第12話「羊たちの草原【最終回】」