“そらのおとしもの”作者作品。公式はこちら。水無月すう プランダラ 9巻 感想 レビュー 考察 画像 内容 ネタバレあり。前巻はこちら
彼女の告白、二人の成就、彼らの約束。“彼が犯してくれた罪”。

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悪党ぶって、友達を守り続けた道安の巻。彼の行動、学生時代から一貫していて
 星を奪い、園原達を落第させようとしたのも「軍人にさせたくない」為か
 離人の「すまない」に、眼が優しい。

 子供が殺せぬ離人を護り、“殺し続けてくれた”道安。種明かしは悲しい友情

あなたがすき
 表紙通り、リィンの告白も。伝えるよう手を尽くしてくれた八百屋さん何者!?
 離人と陽菜も結ばれ、恋愛模様も大きく進展
 でも何より道安が熱かった!

 彼の行動は、力ずくでしか解決できない、不器用な友情だったんだなって。

アニメ化決定! 陽菜の母、「本当の言葉」も明らかに

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 そして道安が目を疑った「Aクラス」は、楽園の住人に選ばれた…?

あらすじ
 シュメルマン先生との再会も、彼は、当時リィン達を欺いていたとうそぶき姿を消す
 リィンは園原の助言で、離人が仮死状態だと気付き
 町の人の協力で想いを伝えた

 立ち直ったリヒトーは、リィンの想いに応え、陽菜を好きである事告白

 陽菜は母に託された全てを語り
 父の仇でも構わない、離人について行くという想いを伝えた

 離人は道安と激突、300年前の約束を守れないと解り合い、訣別した。

離人は殺された。撃墜王・道安は、圧倒的な力を見せ付ける

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 繰り返される回想、戦争時、道安は子供さえ殺したという。

撃墜王たちの“約束”
 離人を殺した撃墜王・道安は、陽菜・リィン・ペレらを捕らえ、記憶に困惑する。
 彼もまた、300年前の「Aクラス」の事を忘れておらず
 ナナの仕業だと看破

 しかし、シュメルマン「元帥」到着時、奴は変わったと忠告する場面も

 離人は約束を破った
 そう繰り返し、傷をひたすら掻く道安

 彼と離人に何があったのか、ずっと考えさせられる巻だった!

殺さない軍隊になれ」は、本心ではなかった。シュメルマンは冷徹に言い放つ

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 そんな愚かな事を言う奴はいらない、そう「振り分ける」言葉だったと。

シュメルマン元帥閣下
 しかし、本当にそう思い「落第生」を育てたなら、あまりに効率が悪い気がします
 確かに当時も、何を考えてるのか解らない人でしたが
 温かみも感じました

 当時、そう思っていたと自己暗示し、精神を安定させてるのか?

 また、「撃墜王化」を容易に可能とする新薬が登場
 3人に飲ませるよう指示します。

 シュメルマン先生は本心なのか壊れたのか、或いは自分を騙しているのか?

俺達だけだ…、撃墜王を名乗っていいのは、俺達だけなんだよ…』

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 薬物で「撃墜王化」させられかけた3人を、道安は解放する

撃墜王
 誰でも撃墜王! となれば代価は廃人コースと思われる、新しい薬の投与
 命令に逆らい、遮ってくれた道安が繰り返すのは
 仲間への友情なのか

 あの地獄を見てない奴が、撃墜王だなんて認めない

 でも現実はそうはいかない。
 リィン達を救えても、シュメルマンは「大量生産」に入っているはずで…。

 彼の叫びは、もう流れを止められない悲しみだと感じます

ところが、陽菜がうっかり落とした“オリジナルバロット”に態度急変!

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 遊びと称し、ロシアンルーレットを迫る園原と、代わって受けて立つ陽菜! 

てめえら全員皆殺しだ
 クラスメートの縁より優先されるのは、もう二度と戦争を起こさせたくない怒り!
 バロットで、現アルシアを地上に落下させた場合
 現地との戦争は必至

 陽菜らの狙いを知るや、本気で殺しに来た道安!

 園原が救ってくれましたが
 彼女の薬物中毒は、道安が施していたものと判明

 辛い現実を見ないで済むようにか。

園原最後の正気で、なんとか離人の下へ戻れたリィンは

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 園原に撃たれ自分が失血死寸前、離人を救おうと人工呼吸…!

綺麗すぎる
 ナナの予知は、今回とは別件だったらしい。あの映像では押し潰されて死んだが
 今回、離人の身体には目立った傷がなく
 死んでいるのがおかしい

 以前、数十年昏睡状態になったのと同じだと

 蘇生の為の人工呼吸
 きっと、これが離人とのたった一度のキスになるんでしょうね…。

 心臓マッサージで、自分こそ出血多量だと思い出す事に

彼女が伝えられなかった想い、「伝えろ」と言ってくれたのは

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 何で!? と思ったら、八百屋のお姉さんがただ者ではなかった。

あなたがすき
 帯にもなった告白は、瀕死のリィンが、仮死状態の離人に伝えた行為
 普段、プリンプリンと罵っている彼女だけど
 彼に救われていたから

 リィン自身、ありえない光景に走馬灯だと誤解、離人に告白する事に

 瀕死のリィンに代わって叫んでくれた八百屋さん
 彼女、果たして何者なのでしょうか

 リィン赴任を語った様子からは、作為ではなく元々住人だったみたいですが…?

リィン『目が覚めたら、ちゃんと言うんだよ…、陽菜ちゃんに

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 しかしリィン自身、陽菜とお似合いだと思っていたと。

支えられた人/支える人
 元々、軍部で落ちこぼれ扱いだった彼女は、地方に回され懸命に頑張った
 表紙みたいに、とても軍人や監察官の仕事じゃないけれど
 やれる事を必死にした

 その頑張りで、村人に受け容れられたけど、リィン自身いっぱいいっぱい

 だから庇って貰えて嬉しかったけど
 離人自身が満身創痍、彼を支えようとする陽菜の方が相応しい、と伝えたリィン。

 目覚めた彼に、「支えられる」のがリィンらしいと感じます。

まずリィンに輸血! 陽菜たちは大丈夫。だって「頼んだ」から!!

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 信念を伴わない攻撃は通じない、ジェイルさん相変らず無敵だな!

撃ちたくない
 薬で意思を曲げられた園原を、救ったのは「信念」のジェイルさん!
 300歳年上でも、目の前にいるのは“クラスメイト”
 叱咤する信念の人!

 辛いのは、300年、彼女が苦しまないよう不器用に接し続けた道安

 園原に現実を受け入れさせる為
 薬物を使ってまで、折ろうとした心が蘇ってしまう様

 不器用で、屈服しない道安、信念を貫くジェイル、何だか似ていますね。

道安も内心で信じていた。“ゴキブリ”が必ず戻って来ることを

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 当初、「ユケツ?」と、中世レベルの知識を装おうとしたペレさん。

バカ女
 やはりスパイだったペレ、冒頭みたいな、薄ら笑いしてる連中そっくりですものね
 でも彼も、すっかり人間味が出てきたと思ったら
 離人は全て気付いていた

 彼は何の為にもぐりこんでいたのか、いよいよ判明間近!

 リィンの為、かなぐり捨てちまうのが好ましいと思う

陽菜は撃墜王を探している。彼女が頼まれた、母の言葉の真実は

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 晴れて両想いになったという事で さっそく子を成しますか?

私の救世主様
 離人が避けたのは、もちろん、彼女の父=時風を殺してしまった罪の意識から。
 しかし陽菜の母は、「あなたが選んだ撃墜王を」と言い残していた
 陽菜自身がどう思うかにある

 過去の罪じゃなく、あなたという個人かどうかにこそ、価値があるんだ

 撃墜王たちが被る変なお面
 あれも、辛い顔をしてしまう事を隠す為なんでしょ? と気付いていた陽菜

 もう被らなくていい、辛いなら辛いと伝えて欲しい、と。

陽菜との約束。「決して二度と殺さぬように」

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 何故なら、離人は「殺した」事で、自ら孤立してしまったからだと。

独りじゃなかった
 罪自体でなく、あくまで彼自身の為に「殺すな」。陽菜の好意そのものと似てますね
 離人自身が、自分を選んだら不幸になると逃げる人だから
 陽菜が好きだと言い続けるのと同じ

 でも離人は、撃墜王になってからも決して孤独だったワケじゃない

 殺戮者時代、ナナ達も知らなかった相棒がいた
 それこそが道安

 道安、道を安んじる、“他人の為に”って気質だったんだぜ!

こんな小さな子を殺したのか」。冒頭、道安が手にかけた真相

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 こんな子まで殺すとか、酷い奴だな!って意味じゃなかった。逆!

道安との約束
 当時、狂った離人も子供だけは殺せず。それに気付かれ暗殺者が放たれた
 唯一それに気付き、“代わりに殺してくれた”のが道安
 離人、唯一の相棒だったと

 だから道安は譲らない、あんな戦争を、また起こしちゃいけない

 アリシアは酷い国と解ってる
 けど「バロット」で解体され、地上との戦争が起こるよりはマシだと

 せめて、資源、食料が揃うまで待たねばならない。

「後悔した奴」は老けない。離人がそうであるように

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 後悔してないからアランは老けた、つまり老けてないシュメルマン先生も…?

すまない
 道安にも離人が特別だったのは、自分の本音を、理解してくれたからでしょうか
 いつも悪ぶってるけど、動機は「他人を守る為」な男
 それが道安

 当然理解されないし、彼自身、それで良いとずっと思っていたのでしょう

 でも離人は「すまない」と言った
 自分の為に殺し、「道安、本当は辛いだろうにすまない」と

 すまないの直後での、道安の眼が印象的です。

敵は皆殺しだ。こんな戦争、早く終わらせるんだ。

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 字面だけだと極悪だけど、それ以外に選べなかった、二人の不器用さを感じる。

二人の約束
 離人が破った約束は、そうやって作った平和を壊し、また戦争を呼び込む事
 また、「殺して平和を作るんだ」と誓った約束を破ること
 もう守れない事

 対し道安、オリジナルはアラン大尉と、特務本部が持つと教えてくれた

 ここで離人に協力は出来ない
 彼に「屈する」事は、絶対に出来ないと去っていく不器用な道安

 彼は「殺す戦い」を続ける、という意思表示か

しかし道安、去り際にとんでもない爆弾を落としていく

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 左端の人、八百屋さん?

楽園の壁
 曰く、敵本拠地「特務」の更に奥に、議会の力で作られた、巨大な壁がある。
 入る条件は、議会の過半数に許可される事である為
 中に何があるかは不明

 二ヶ月前、Aクラスの連中が、当時の姿のまま入っていった!

 300年前、地上に残されたはずの彼らが生きている…?
 口減らしで自決したはずが?

 でも、あの「下着」の子、今度こそ離人に気持ちを伝えられるのか…? 

収録

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 ロシアンルーレットを強いられたナナ、彼らの前では、本当に子供なのね

 角川コミックス・エース「プランダラ 9巻」。水無月すう。
 月刊少年エース連載、KADOKAWA発行。
 2018年2月(前巻2017年8月)

収録
 第32話「試験」
 第33話「英雄1」
 第34話「英雄2」
 第35話「約束」

プランダラ 感想 水無月すう

 そらのおとしもの 20巻(完)
 プランダラ 1巻
 プランダラ 2巻
 プランダラ 3巻
 プランダラ 4巻
 プランダラ 5巻“約束された戦争”
 プランダラ 6巻“廃棄するための戦争”
 プランダラ 7巻“戦争で手にかけたもの”
 プランダラ 8巻“立派になりやがって”
 プランダラ 9巻“二人の約束” 俺は誰にも屈服しねぇ