公式はこちら おおの じゅんじ 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 1巻 感想 レビュー 考察 画像 ネタバレあり。
ジオン脱走兵”の異色エピソード、ククルス・ドアンを掘り下げるジ・オリジン外伝!

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オリジン本編では外された「ドアン」を、まず、彼の部下だった者たちの視点から描く外伝
 原作でも寡黙で、アムロも誤解してしまった男
 心が傷付いた厳しい男

 部下たちもまた、彼の優しすぎる性根に気付いていないのが切ない

MSD(Mobile Suit Discovery)
 本編でも、高い操縦技術(?)で知られるドアン、三連星同様「開発段階」からのテストパイロットで
 部下も“MS最古参”の実力者揃い

 そのベテラン達も驚かせる、“局地型ガンダム”がライバル機なんですね

局地型ガンダム”のバリエーション機が次々と登場、元ドアン隊に立ちはだかる!

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 オリジン版ガンダムの、ショルダー・キャノンを装備した「局地型ガンダム」

あらすじ
 宇宙世紀0079、1年戦争終盤となる10月上旬、MS開発段階から2年に渡り活動してきた
 元開発訓練小隊 Y-02小隊が解散となった
 隊長ドアンが脱走したのだ

 小隊は解散となり、その一人、ヴァシリーは北米で「黒い局地型ガンダム」と交戦

 カルカとヤル・マルは黒海に配属
 水中型ガンダムと交戦し、彼らは命からがらに生き延びて行く

 しかし北米はガルマ司令を、更に「ジャブロー攻略」失敗で、戦力の大半を喪失

 黒海でも戦略的敗北を喫し、敗戦の足音が迫りつつあった

第1巻は、ガルマ死後の北米、オデッサ作戦目前の黒海が舞台に

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 ドアン以下、キッツ、ヴァシリー、カルカ、ヤル・マルの5人が戦闘要員。

撤退戦線
 初回、とにかく「黒いガンダム」が恐ろしい! 当時の北米では、連邦はまだMSを配備しておらず
 まだ試作段階のMS、ガンダムの予備部品を地上に下ろし
 地球環境用テストの真っ最中

 内一機、黒く塗られた「局地型ガンダム」は、テストを兼ねた敗残兵狩りに投入

 得られたデータを元に
 陸戦型ガンダム、アクアジムや水中型ガンダムなど「地球環境MS」が開発

 そのデータ収拾機の一機だったみたいです

OVA 08小隊では、同じ頃に陸戦型ガンダムが投入済み

ドアン『俺は軍を抜ける』

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 シローかよ!

ククルス・ドアン
 初回は、隊の中でも一番若いヴァシリー、彼から見たドアンは「無責任」「傲慢」「慈悲の無い」
 しかし彼が、部下を一人も死なせなかったというすごさを
 思い知っていきます

 そうして、まず「ドアンの断片」を描いていく物語なのでしょうね

 ガンダムとの交戦
 ヴァシリーは、部下の捨て身によって生還

 部下全員を失った事で、死なせない、また「死ぬなよ」といった言葉を噛み締める事に

 ドアンさんがめっさシビアに…。

少しさかのぼり「地球軍時代」のドアン、小隊最後の戦い

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 民間人殺しの作戦を、幾つも請け負ったらしい

オデッサの海で
 続いて、「オデッサ(ジオンの地球敗走)」直前を舞台に、カルカ、ヤル・マルの物語へ
 本編において、ドアンは“民間人を巻き込む戦争”が嫌になり
 脱走したと描かれています

 対し本作では、機械的に「任務」として遂行、しかし最後はひっそり脱走する事に

 漠然と「一兵卒」のイメージでしたが
 誤解されやすい寡黙さで、部下を率いる強面隊長って事に

 ヴァッフ(ザク以前)からかぁ…。

まだMWが重機とバカにされ、「MS」が極秘兵器だった頃からのパイロットたち

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 ヴァッフさんの秘密兵器感すげえ

人と道具
 射撃大会で優秀な成績を残し、MS用最古の狙撃兵器、そのデータ収集役を任されたカルカ
 そして、当時の「ガルマの蜂起」にアテられたあげく
 MSをうっかり目撃したヤル・マル

 道具をガラクタにするもしないも、使う人間次第だ

 とは当時のドアンの言葉
 MSを、「使える道具」に仕立て上げるべく奮戦した彼ら

 巨大な狙撃銃を「大砲」と呼び、なんで「銃使い」の自分が呼ばれたのか?と当惑する場面も

 時代を感じるエピソードでした

0079 10月、彼らは「黒海」を少数で守る無茶な任務に回されて…

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 局地型の水際戦データを元に、ジムを「ガンダム風」にした水中型ガンダム

海のガンダム
 こちらもヤル・マルら、ジオン兵の「ガンダム恐慌」が凄まじく、水中型ガンダムが猛威を振るう!
 まるで、カイを思わせるヤル・マルのキャラが
 なんとも人間味ありjます

 戦争の道具にでもならなければ、勝利を掴めない戦いはある

 これもドアンの言葉
 彼が、自分自身を律する為に使っていたんでしょうね

 ここで安易に「ガンダム」を倒す事もなく、命からがらで終わる展開にも好感が持てますね

 ひたすら崖っぷち、だからこそ“生きてるって凄い”、って印象を受けます。

巻末は、原作「ククルス・ドアンの島」を当時担当した脚本家・荒木芳久氏インタビュー

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 このインタビュー、めっちゃ面白かった!

機動戦士ガンダム
 当時の制作状況を飾らず語られ、また、「シリーズ構成」なんて珍しかった時代なんて話も
 まだ、一話完結、それぞれの話を面白くって時代で
 ガンダムは「筋」を作っていた

 またキャラに対し、「殺そう」と思っちゃいけないとか

 死ぬ予定のキャラ
 そのラストシーンから逆算し、「こいつは死ななきゃいけない!」までプロセスを創り、追い込む!

 その話作りの発想など、すごく面白かったです

収録

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 水中型ガンダムかっけー! プラモ買ってるから早く創りたいんですよ早く!

 角川コミックスエース「機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 1巻」
 おおの じゅんじ、月刊ガンダムエース連載、KADOKAWA発行。
 2017年2月発売

収録
 第1話「黒い敵」
 第2話「死ぬなよヴァシリー」
 第3話「黒海の堰」
 第4話「見えざる敵」
 第5話「囮」
 巻末:脚本家「荒木芳久」氏インタビュー


 機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島 1巻“黒いガンダム/海のガンダム”