4期ドライ最終回はこちら。アニメ版は第6巻まで、劇場版は第7巻(アニメ視聴後追記)と今巻ベースと思われます これまでの感想はこちら
勝ったよ、切嗣”。寂しく誇らしく紛れもない、衛宮士郎自身の本物の願い

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 義父を真似た偽物、そこから始まり、義父・切嗣の願った“世界救済”すら蹴り飛ばし戦い抜いた
 並行士郎自身には、達成感以外、何も残らない戦いが幕に
 切嗣への勝利宣言が切ない

 今巻で“兄の孤独な闘い”は語り終え、次は“”の弟を守りたい願いが始まりに…?

俺の願いは叶ったよ
 以前、美遊を見て浮かんだ士郎さんの本音が、本当に尊かったと実感する巻
 イリヤの戦いも新たな段階に

 彼女を拾った事は、思ったよりずっと大きな意味があったんですね

「衛宮士郎」の話を聞き終え、“イリヤ”の物語が再開に

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 イリヤさんの涙が尊い。

ただ一度の勝利の為に
 並行世界の士郎は、美遊を救う為、自身を“エミヤ”に置換されていきながら聖杯戦争を勝ち抜き
 カードを捧げ、聖杯に祈る事で美遊を「イリヤの世界」へ飛ばし
 自身は、アンジェリカに敗北した

 美遊を救うという「勝利」は為した、知らずに、彼女から「魔力」を無限供給されていたのだ

 並行士郎の話は終わった
 しかしその夜、アンジェリカもまた「ジュリアンの姉」の魂を使った人形だと判明

 彼女は、「人類救済」の為に潰れようとしている弟を救って欲しい、とイリヤに訴えかける

“自分ですらない自分の為に”。エミヤは、アーチャーは、本作でも本当に格好良かった…!

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 並行士郎の未来じゃなく、「原作版(?)」だったのね

時空を越えて
 やはり士郎の「変身」は、自分を触媒に、未来の英霊を呼び寄せたもの、とは当たってましたが
 彼自身ではなく、いわゆるアーチャーが力を貸してくれたんですね
 並行世界(原作版?)の彼が

 人類の為に振るわれるべきその力を、俺は、たった一人の為に使うと誓った

 士郎の呼びかけは“ガキの戯言”
 それでもアーチャーだけは応え、力を貸してくれたのだと

 あの背中どんだけカッコイイんだよ!

『少し、寒がりだった彼女の忘れ物は、とっくに冷たくなっていた』

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 切ないな…、と思ったらまさかの。

桜の助け
 並行士郎の勝利に手を貸してたのは、桜が遺した彼女のマフラー、前巻でも印象的でした
 戦いの中、ふっと現れて「敗因」になるかと思いきや
 まさかの勝因に

 ホントこの世界の、この世界でも、桜はどんだけ健気なのか…!

 ますます許せないって話ですわね!

『馬鹿にするなァ! (死にたくないなんて)そんなことは知ってるんだよ! 忘れるもんか!! 世界中の誰もが死にたくないって思ってる…!! だからジュリアン様は…!』

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 そしてこちらも、意外すぎる「素顔」。

忘れるもんか
 また、一瞬だけ正気に戻った「並行慎二」もまた、“世界の人々”を救いたいって気持ちがあった
 自分はもう、他人を殺すなんて腹いっぱいだ
 と、言い残して消滅

 やはり彼らは、あの「桜ランスロット」含め、人形に死者の人格を置換していると判明

 なんかメチャクチャ良い奴っぽくてズルい

“英霊との完全な同調”を果たした士郎は、亡霊英霊を次々と撃破していったが…

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 聖杯戦争はダイジェストでお送りします

五体の「英霊使い」
 本シリーズが、“イリヤの話じゃない”のはひろやま先生も承知の上、聖杯戦争はあっさり終結
 敵は全て、死者の人格を植えつけた人形

 その規格外の魔術でも、「死者の人格」の完全再現は叶わず、いずれも人格が破綻

 英霊と完全に同調した士郎に分があった、という事に。

『褒めているのだよ。何せ人形とはいえ…、親友の父親すら手をかけたのだから』

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 セイバーを操った男、その正体はザカリー・エインズワース。

エインズさん家
 本作、衛宮家のように一途に「正義の完遂」を目指し、また千年の独立した魔術師という点など
 アインツベルンの要素を併せ持つオリジナル一族
 魔術師エインズワース

 やはり死亡したという「ザカリー」こそ、ジュリアンの本当の父親でした

 姉の正体も判明
 エリカも、おそらく「人形(ただし泥人形)」なのでしょう

 ただそうなると“雷神娘”、ベアトリスだけ、今回で急激に浮いた存在になりましたね。

父の理想を追う、「衛宮士郎」にも似た少年。偽名は「正義」から「止まる」を抜いた「一義」だったジュリアン・エインズワース

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 彼もまた、妹と世界なら妹を選ぶ「お兄ちゃん」だから

俺は悪でいい
 現在、猛威を振るうジュリアンですが、回想では「彼自身」の姿のまま士郎に道を譲ります
 聖杯の一族、ミユの実家が“子供の普通の幸せ”だけを願い続け
 聖杯を放棄し続けた

 当時、その真実を知って、今度こそ「正義」になれなくなったジュリアン。

 しかしこの後、問題が起こったようで…

切嗣と士郎が、「聖杯」欲しさに自分を育てたと知った美遊。しかし

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 その美遊に「願った」のは、あまりにささやかな願い。結果“イリヤ世界”へと転移に

ただ「普通」を得る為に
 以前、美遊が回想で浮かべた言葉こそ、やっぱり「兄」とかわした最期の言葉だったんですね
 結果的に、戻ってきたおかげで再会できましたが
 どれだけ彼女を傷つけたか

 だって、自分が疑った兄が、自分の為に全てを投げ出してくれたんですから。

 家族に普通の幸せを
 それが本作での、「イリヤの両親」「美遊の本当の両親」「衛宮士郎」の願い

 3者とも、その為に“聖杯”を投げ出してしまったのね

『体は剣で出来ている。…遺子はまた独り 剣の丘で砕氷を砕く。けれど、この生涯は未だ果てず。偽りの体は、それでも、剣で出来ていた』

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 無限の剣製 Unlimited Blade Works by並行士郎

並行士郎の心象世界
 士郎は、美遊を転移させた「聖杯の儀式」でカードを失うも、自分自身のカードを使い続けた事で
 英霊エミヤに、身体がどんどん“置換”されていると判明
 それが彼の強さの理由

 固有結界すら使いこなし、無数の“剣<墓標>”の突き立つ、吹雪舞う闇夜の雪原を作り出す

 不完全とはいえ
 同じく、剣を「使い手の経験・記憶ごと」複製する事で、偽ギルガメッシュに対抗可能に

しかし士郎は、“究極の一”の前に敗れ去っていく

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 いわゆる「慢心王」ではなく、彼女生来の優しさゆえだった

最後の一線
 劇中、何かと説教くさく、「殺す!」と言いながら殺していないギルガメッシュ使いアンジェリカ
 士郎は、それを彼女の優しさゆえと理解し
 お前は「甘い」と看破する

 しかし彼女も、本格的な劣勢の中で「エア」を使い、本気で士郎を殺す事を決意

 士郎の投影宝具の嵐では、エア一本に叶わなかった

アンジェリカ『無駄だ! たとえ全ての剣を束ねたとて、究極の一には届かぬ!』

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 アンの台詞がものっそい皮肉。

たった一つ
 対し、士郎が返した言葉が秀逸でしたね、だって士郎こそ「地球の全人類」という十ではなく
 究極の一つ、“妹”を選んだのですから

 たったひとつが、全てを上回る。

 それはまさに、並行士郎の行動原理そのものだったんですから。

「衛宮士郎」が、聖杯戦争を戦い抜き、そして敗北した理由

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 妹の為に戦っていた、そして妹もまた支えてくれていた

並行士郎の勝利/敗北
 劇中、士郎さんがデタラメな強さを初披露した際、「なんで負けたんだよ!」というツッコミを散見
 そりゃそうです、いくらアーチャー化しているとはいえ
 魔力には限界があります

 事実、クロがこなければ、「無限の剣製」で自滅して負けてたんですから

 そしてこの「過去編」は
 実は、知らない内に美遊=聖杯が無限の魔力を供給し、連戦を勝ち抜いたのだと判明。

 美遊が転移し、ガス欠を起こして敗北したのだ、というワケ

遂に確定した「ダリウス・エインズワース」と、彼らのデタラメな強さの正体

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 士郎が父を目指した偽物なら、ジュリアン達は、父そのものに置き換えられる人形の一族

1000年魔術師
 エクスカリバーを素手で受け止めたり、極端にヒキコモリだったり、千年も魔術水準を維持したり
 やはり、ダリウスこそ1000年前から存在している
 エインズワース真の当主

 彼は「当主」が死ぬ度に、次期当主を侵食し、置換して乗っ取ってしまう亡霊だと

 イリヤが壊しましたが
 それも所詮は、一時しのぎに過ぎないんだそうです

 どうも、彼には「個人」の願いがあり、それを「人類救済」という口実で隠し実行している模様

 ジュリアンたちは、彼の“口実”を信じ込まされ、片棒を担がされていると

「人格を侵食するギルガメッシュ」を使いこなしたアンジェリカ、その正体は

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 彼女も「人形」、その魂は、感情が壊れてなくなってしまったジュリアンの姉だった

ただ「弟」の為に
 実は、アンジェリカ(の魂)こそジュリアンの姉、だからこそ身を粉にして付き従ったし
 彼に不要だといわれ、本当に落魄してしてしまった
 それでも、まだ「姉」は残っていた

 多分、今のジュリアンの非情さは、人格を「ダリウス」に奪われている為なんでしょうね

 本来はツンデレ
 それこそ、妹のような「強がり」。

 劇中、いつもコミカルに「辛くないよ!」とやってたエリカ、ジュリアンも同様なのでしょう。

 辛くても、絶対に弱音を吐かない、それがエインズワースの血統か

間違い続けてきた俺だから、この選択も間違いかもしれない

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 だけど、この願いだけは本当だから

収録
 角川コミックスエース「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ Srei!!<ドライ> 第8巻」。
 原作タイプムーン、原案漫画ひろやまひろし。月刊コンプエース連載。
 2016年11月(前巻2016年3月)。

 プリズマ☆イリヤシリーズ第三期、シリーズ通算15冊目(1期2巻、2期5巻、3期8巻目)に突入!

収録
 第35話「雪下の誓い」
 第36話「亡魂の騎士」
 第37話「兄から、妹へ」
 第38話「剣の遺志」
 第39話「ありがとう、さようなら」
 第40話「その裏にあるもの」

 巻末オマケなし、カバー下オマケ漫画あり。


 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!! 3巻
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!! 4巻
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!! 5巻
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!! 6巻
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!! 7巻
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!! 7巻 感想追記
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!! 8巻“ありがとう、さようなら”
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!! 9巻“最後の日常” 本当の分岐点
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!! 10巻“特装版”ベアトリスの正体

 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 全2巻+α
 いもかみさま -妹神様- 1巻(同原作者)
 アニメ一期感想&エンドカード一覧
2014年 アニメシリーズ第2期 感想

 2wei!第1話「イリヤ grow up!?」
 2wei!第2話「イリヤ×イリヤ」
 2wei!第3話「日常ブレイカー」

 2wei!第4話「嵐の転校生」
 2wei!第5話「それは、つまり」
 2wei!第6話「嘘と強がりの向こう側」
 2wei!第7話「激突! クッキンシスターズ!」

 2wei!第8話「彼女の名は」
 2wei!第9話「独りの戦い」
 2wei!最終話「その手が守ったものは(完)」
2015年 アニメシリーズ3期 感想

 第1話「鏡にしてるみたいでイヤなんだけど」
 第2話「トリコロール・バースデー」
 第3話「命短し腐れよ乙女」
 第4話「てーまぱーく・ぱにっく!」
 第5話「浴衣と花火」
 第6話「Blue glass moon」
 第7話「執行者」
 第8話「監視者」
 第9話「金色の少年」
 第10話「世界の片隅で君の名を(完)」
2016年 アニメシリーズ4期 感想

 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第1話「銀色に沈む街」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第2話「邂逅と再会」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第3話「君の本当の敵」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第4話「弱虫の妹へ」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第5話「リトルレディ、襲来」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第6話「凍てつく敵意」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第7話「人形とぬいぐるみ」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第8話「人と道具」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第9話「イリヤの選択」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第10話「姫の元へ」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第11話「独りじゃない」
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第11話感想 追記“カウンターフェイター”
 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!! 第12話「繋いだ奇跡(最終話)」

 劇場版のベース Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!! 7巻 感想追記